第6話

「…はぁあぁぁ」


「どうしたの、そんな大きなため息ついて」


「別に…、なんでもなぁい」


「あ、そ。それならいいけど。…あ!そうだ!昨日ね、彼氏がね~…」


彼女のノロケ話を散々に聞かされた昼休みはあっという間に終わり、午後の授業も睡眠時間に変わって、放課後の時間になる。







「宇那~今日、ファミレス寄ってこうよ」


「…いや、あたし、今日はまっすぐ帰るよ。今日も彼氏さんとデートしてきたら?」


「…? じゃ、そうしようかな?」


「うん。また明日ね!」


「うん、ばいばい、宇那」


そうして、あたしは早々と学校を出ようとした。…それなのに。







「森崎~!」


担任に、名前を、呼ばれてしまった。

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