プロローグ4/4
「じゃあ、行こうね。兄さん」
よほど楽しみだったのか、準備を終えて部屋から出てきた俺の手を引いて玄関に俺を連れて行く。
(せっかくこいつが楽しそうにしてるんだし俺も楽しまなきゃな)
「ああ、それじゃあ行こうか」
俺達は一緒に家から10〜15分ほどで着く駅へとへと足を運んでいく。
二つ先の駅で降りて、そこから少し歩くと見えてくるデパートで今日は買い物をするのが目的だが。
「今日は私が兄さんに似合う服を選んであげるよー」
「えっ、いやいいよ。俺のことじゃなくて自分の欲しいものを買えばいいだろ?」
「私が兄さんのものを選びたいからいいのー」
何度断っても俺の服を選ぼうとする彼女はもう何を言っても考えを曲げないだろう。
(仕方ない。今日は可愛い妹の為になんでも願いを聞きますか)
「じゃあ今日は可愛い妹にリードしてもらおうかな」
「任せてよ兄さん。
今日は私が兄さんをサポートするよ」
と言ったものの、俺の妹は容姿がとんでもなく良いからな。
歩いているだけで大抵の男達が振り返ってくるから、俺に対する嫉妬の視線が痛い。
だけど今日はそんなこと気にせずにいこうと決めたのだ。
気にしたら負けだと思っている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます