第23話

ああ、もうっこの逞しい胸!!



任務中なのですが……もう少しだけこのままで。



刹鬼様の腕の中に。




「ふふ。くすぐったいですわ、刹鬼様」




顔の至るところに刹鬼様の唇が触れる。




「……嫌か?」



「何を仰います。もっとして下さい」




笑ってそう言えば、刹鬼様も微笑んで私の顎に手をかけ。




「ちょっと、そこの」




あーあ、始まったって顔をした多鬼が声を掛けてきた、その時。




「~~~」



「「「「「?????」」」」」




鍾鬼様?


鍾鬼様の様子が……



ブツブツと何かを呟いてます。


小声で聞き取れないのですが、ハッキリ言って不気味です。



ほぼ同じ容姿といえど、刹鬼様ならカッコいいそれも鍾鬼様のは、ただただ不気味です。




「奥様。弟君。義理とはいえ弟君です」



「そうでした!!」




私ってば!!


多鬼のツッコミで思い出す。



そうでしたわ、この問題児鍾鬼様



「もうダメだ。この方本音駄々漏れ……」




刹鬼様の血を分けた(羨ましいっ)弟君で、私の弟にもなるんでしたわ!!



大事に……









出来るかしら?




「いいっ加減……」



「「??」」



「……鍾鬼様??」



「……嫌な予感」



「…………」




ギッとこっちを睨んでくる鍾鬼様。



まぁ、鍾鬼様ったら。



そんなに人間界に行き

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