第14話
「つ……角!?」
「え……?え……?」
「コスプレ……?」
「だぁーれがコスプレだ、ごるぁっっ!!」
「はっ!?あっ!?うっ!?」
「まさか本物!?」
「肝試しなんてもんで、本当に鬼の世界に来るバカが居るかぁぁっ!!」
「ぎゃーっ!?」
「あの人……!?鬼!?釘バット持ってるんですけどーっ!?」
「いやぁぁぁぁっ、殺されるーーーっ!!」
「やっかましい!!これに懲りたら二度と肝試しなんてするんじゃない!!さっさと元の世界へ帰れーっ!!」
ドコッ!!ドコッ!!ドコーーッ!!
「奥様、地が出まくりでしたよ」
「あらやだ、わたくしったら!!オホホ」
肝試しなどとほざきやって来た(迷い込んできた)人間を人界へと蹴り帰す。
刹鬼様の敵というわけではないので、愛用の釘バットは使わず。
「美しい!!こんな美しい女性に出逢えるなんて僕はツイてる!!」
「へ?」
一人の人間が居た。
静かに入ってきていて気づかなかった。
そしてわたくしと目が合うと、一目散でこっちに向かってくるのですが!?
とっさのことに反応出来ないわたくし。
ですが
「うちの奥様に近付くんじゃないわ!人間がーーーっ!!」
「真鬼!?」
「へ!?べっ!?ぶしっ!?いやーっ!!」
真鬼がわたくしの前に立ち……
昨日せっせと鬼新聞で作った棒(何十枚と使いかなり硬い)で、情け容赦なく人間の顔面を殴り殴り殴り、蹴り飛ばし人界へと帰す。
さすがわたくしの侍女。
やりますわ。
武器も可愛いしっ。
作ってる所はきちんとRECしてますわ!!
「真鬼も地が出ちゃったわね」
「奥様と一緒ですね」
二人でニコニコと笑いあう。
天空に妖しくも美しく輝く満月。
今宵は満月であり、わたくしと真鬼は時空の扉の1つの守護を任されております。
もちろん、わたくしを愛して下さっている刹鬼様がそのような危ないことをお許しになるはずがないのですが……。
そこはホラ……愛のパワーのゴリ押しで!!
刹鬼様も不測の事態、イレギュラーの時空の扉の対処など、一番大変で危ない役目を担っているのです。
妻もそれに習わずしてどうするのですか。
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