第13話

満月は人の心を狂わせるとよく言われています。



通常は固く閉じ開くことのない各界の時空の扉。


それが開くのも満月なのです。



知っている者達はこの日を待ち望み、行きたい界へと乗り込もうとします。



のですが



鬼ヶ島は、鬼の主刹鬼様は鬼に三界へ行くことも三界の者達がこちらへ来ることも許しません。



よって鬼ヶ島の時空の扉は満月の日には警備が厳重となります。



厄介なことに扉は数ヶ所あり、イレギュラーで全然違うところに開くことも。



よって満月の日は鬼ヶ島全体の空気が張り詰ます。







もちろん、刹鬼様もわたくしも。

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