第十二話 宇宙店主、今地球日のシバシバ。十一月〇五日二〇二四年
(フぅ..描いた描いた、と。じゃ、今から走りにでも行こ。)
ツイ今し地球方、『ペロ』を拵えたばかりの宇宙店主。
地球日課の十五キロメートルのジョギングに行こうと準備。
今地球日の天気は超快晴。走るにはモッテコイ!の御機嫌日和。
颯爽と地球の地面を蹴って、宇宙店主はジョギングへと出発。天気が良いと、流石の宇宙店主も悪口どころか、何時もの皮肉の一個も出て来ない。
只々勢いに身体を任せては、黙々と地球上を駆ける。
丁度、折り返し地点を過ぎた辺り。
(ン?チト僕タン。屁ぇしたいかも?)
思いっ切りコイタ。
走りながら爽やかな面持ちで。
自信満々に路上にて放屁してやった。
「ア。」
自分では“屁”だと解釈して居たソノ正体。
サラリと期待を裏切る。
『大便。』
然も『軟便。』
更に具体的に細かく説明するトコロの、『超軟便』だった。
漏らしてしまった事に対しては、別に焦りなど無かった。地球人類の誰もが持っている“生理現象”が、タマタマ路上で炸裂してしまっただけだ。
だが、ジョギング中の素面の宇宙店主には、チト在る焦りが脳内を「グルグル」駆け巡る。
アディダス TECHFIT AEROREADY 3/4 SHORT LEGGINGSの白色。
品番はIA1175。
「地球人読者の皆さん。地球人文明の力、コピーアンドペーストを駆使し、コチラの実物の商品画像を電脳世界から見付けてみて下さいネ!そして此方の商品を穿いて走って居る宇宙店主の全体図、是非、皆さんの深層世界の中で各々創造してみて下さい。」
スッケスケの純白色のタイツ。
宇宙店主、当然の如く、ブリーフを下に穿かずに其のママで着用。街には通行地球人がワンサカわんさか。
(ウワぁ..絶対コレって、ピッチピチの純白のレギンスに滲みて、肉眼でも確認出来る茶色い染みになって浮かび上がってるよね..)
滅多な事では動揺しない宇宙店主。流石にコレにはビックリ仰天。しかも肛門の辺りも「ネッチョッンネッチョッン」して居て、非常に不快な肌触り。
こう云う状況に「ポイっ!」放り込まれた地球人の皆さんならば、一体如何するかッ?
今回の宇宙店主が取った行動とは..
“堂々と胸を張って、何も無いかの様に走り続ける。家まで..。”が大正解。
「だってさ、基本的に通行地球人の誰とも、未来に再会する様な機会ってナイじゃん?だかんさ、別に宇宙店主が真っ白なレギンスにさ、軟便付けてても御構い無しよ。逆に近い将来、実際に顔面を合わせる機会が在ったとしたらさ、絶対に今回の件を突っ込んで欲しいよね。だってさ、面白いジャン?大の社会地球人が、ウンコ漏らしながらもジョギング続けてるってさ!」
実際、たったお家に着いたばかりの宇宙店主。レギンスのお尻の部位には「ガッツリ」と茶色い入れ墨が。
いい歳してウンコを漏らす宇宙店主。
「大好き。」
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