第六話 宇宙店主、今地球日のシバシバ。一〇月一〇日二〇二四年

 地球日を追うごとに、電脳世界で自身が(タダで)描いた小説の売り上げが、徐々に、地味ィィに、発行部数の数が右肩下がりだと云う事実を、素直に受け止める事が出来ない其処のチミ。読んで欲しいが為に、宣伝文句を長めにしたり、あの手この手で集客力を集めようとして居るチミ。努力は勿論買う。

 うん。

 そう、

 其処のチミ。

 チミの事ね。

「気にスンナ。其れはこの『宇宙書店』だって、立場は一緒よ。」


 この世の中、チト便利になり過ぎた。

 今や、地球人の全てがワザワザ自分の脚を使って、実店舗と云う『本屋』に、貴重な地球人人生時間を削ってまでして出向く必要性が無くなった、電脳世界で気軽に『本』が買える時代。


 (何時でもインターネットに行ったら、其処には『本』は在るんだから、焦って無理して読む必要何か、無いっしょ!)

 コレが現場の声だ。



「カクヨムにて、回を追う毎に発行部数が落ちていっている..と、お嘆きの地球人作家達。そんな訳だかんさ、気にすんな。然もタダで読めんだから、読み手は強きよ。」


 其れに、果たして『ベストセラー本』が優れた作品か?と云うと、実は其れもチト眉唾物。

 其の証拠に、廻りの熱量(異常な宣伝)に浮かれて、『本』を購入した地球人読者達。この様な“普段読書をしない読者”』の存在によって、『本』は『ベストセラー本』に化ける。が、ホトボリが冷めると、持ち主の寵愛の対象から外された『ベストセラー本』は古本屋に持ち込まれる。

「イヤァ..もうコノ小説、当店でも在庫が一杯イッパイの状態でして..。スミマセン、今回は買い取り出来ませんッ!」

 古本屋先でのコンナ遣り取り。皆さん、一度は経験した事が在るのでは?



 今チミに出来る事は只一つ。

「廻りの雑音と自身の雑念を抹殺。

 描け。

 只ひたすらに。」


 ガンバ。


 宇宙店主が付いてんよ!

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