第11 話 ミユキい、まあまあまあ。落ち着いてオチツイテ!これ、只の空想上の物語なんだからさあ。

「オッケー、カズヤ君。じゃあ、こんなもんで今宇宙日はモウ良いわ。」



 ああァあ。

 またカズヤ君トコで散財しちゃった。

 だから私って、宇宙金貨が全然貯まんないのよねえ..家にあんのは宇宙銅貨ばっか。チェ..。


 さ、アンタ達。

 着いたわよ。


「私ん家。」


 エッ?

 何?

 “余りにも、カズヤ君のコンビニエンスストアーから家までの、実質的な距離感が短か過ぎるって?”


 いえ、別に『瞬間移動』で帰って来た訳でも無いしィ..気分が乗らないからって、帰宅風景の描写を端折った訳でも無いしィ..

 

「チョットおっ!」

「今聞こえた!」

「私でも今のは聞こえたわよ!」

 誰、今の?

 “ミユキ、創造力の枯渇?”


「馬鹿言ってんじゃ無いよ!アンタ達も一応ながらは、精度の悪い地球産の粗悪品の肉眼カメラが、顔面に最低でも一つは付いてんでしょ?その眼でシカと拝んで見な、アンタ達の目の前」

「..」

「..チョット待って、待ってよ..」

「見過ぎ..ジャン?..」

「イイから..本当にイイから..私を別に見なくても..気になっちゃう..じゃん?」


 見えた?

 でしょ?ホントでしょ?

 アナタ達の右手に在るのが、カズヤ君のコンビニエンスストアー。でェ、直ぐソノ真ん前に在る、カワイイ逆三角屋根で、全面真っ黒のお家が私ん家。カズヤ君のコンビニエンスストアーを出たら、即、私ん家。

 てか、私ん家の中に、カズヤ君のコンビニエンスストアーが在ったり、コンビニエンスストアーの中が私ん家だったり。

 分かんない、その辺は適当。ココ、何せ宇宙だかんさ。若しかしたら、私だって本当に存在が在るかもチト不明。

 

「駄目ッ!宇宙のコト真面目に考えたら、私のアタマが狂っちゃいそうッ!」

 ってなっちゃうのが“宇宙”よ。



 ミユキ

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