第8話 『魂』には厳しく、自分達には上限無く甘く。

「フウ、今日はチョット話し過ぎて疲れちゃった。じゃあ皆んな、私、お先い!」


「又会えたらねえ、ミユキ!」

「ミユキイ、お疲れえ!」

「ああ、ミユキぃ。私も今宇宙日は、もう帰る。パンティストッキングに極小の穴が空いて、私の中の宇宙がチョットずつ漏れて来てんのよねえ。」

「エエ!それってチョウ最悪ぅ!ナミエ、早く宇宙病院行ってパンティストッキングの穴、縫って貰いなよ。」

「ウンそうする、ミユキ。ただでさえ『魂』が多くて、来生(輪廻転生)の仕分けの仕事が大変なのに、これで又、新しい小宇宙なんかが生まれて、沢山惑星が誕生して、宇宙人達が増える訳でしょ?もうこれ以上の『魂』は要らないわよね?もうウンザリ!」


「そうそう…」

「なになに、どうしたの?キミコ?」

「昨日ある『魂』を個宇宙人面接したんだけどお、その『魂』の息がスッゴイ臭っさいの」

「だからって、流石に『口臭がキツイんですけど?』なんて言えないじゃん?」

「その『魂』、因みに前世、品行方正の冥王星人の優等生だったのお。本当だったら来世はソコソコの未来をあげても良かったんだけどお、地球の『モンダミン ペパーミント 1080mL』の容器の白いフタにしてやったわ」

「チョットウ!やあだあ!消費されんのに、スッゴイ地球時間が掛かんじゃあん!キャハッ。」

「ここだけの話、前世の善行なんか二の次よねえ?キャハ!」



(さあ、じゃあ私はもう帰ろうかしら)

「じゃあ又ね、ミンナ!」


「ウーン!バイバイ、ミユキイ!」

「うん。ホラ、ナミエもここでずっとダベってないでさあ、早く病院行きなよ!」

「ウン、そうするう」



 さてと、帰るわよ。


 チョット待って。

 今回の『第八話 ミユキ、職安で働いています。』、私、何地球文字を発してるの?


「約八〇〇地球文字?」


 合格よ、ミユキ。

 この数字が本来の私。あんま語り過ぎるのは私のスタイルじゃ無いわ


 まだ家に帰るのは早いから、カズヤ君の「コンビニエンストアー」で、新しいパンティストッキングでも物色してみようかしら?



 ミユキ

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