第2話冒険者登録

今晩は。夜分遅くに投稿失礼します。さて、今日は軽く物語の構成を考えてから肉付けしようとして良い言い方が無いかなと彼是試行錯誤して気づいたら数時間経っていました。他にも時々保存し忘れ全てが消えるトラブルがありましたが、なんとか投稿できました。今後とも盈月のヴィナを宜しくお願いします。


――――――――――――――――――――――

事情聴取をした後日、村を滅ぼした吸血鬼ヴァンパイアは冒険者ギルドで討伐対象となった。

産まれたばかりの吸血鬼は普通はランク2なのだが、瘴気から産まれた事と、村を一つ滅ぼした事実によりランク3とされた。だがその選択が吸血鬼をランク4となるのを後押しする事となるとは誰も知る由もなかった。






    ❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖



吸血鬼が討伐対象となったと同時に、ヴィナは冒険者ギルドで冒険者登録をする事にした。

街の冒険者ギルドに近づくに連れ辺りが騒々しくなった。ヴィナが冒険者ギルドのドアに手をかけ両開きのドアを開くとキィィィと木が軋む。

中で喧嘩していた冒険者を避けながら冒険者登録をしに行く。人混みの間をすり抜けながら空いているカウンターに行った。

「冒険者登録をしに来た。」

とぶっきらぼうにヴィナが尋ねてみる。まだ身長がカウンターに届かないし、さっきは冒険者達が邪魔でいるか見えなかったので誰がいるか分からない。抑、居ないかも知れないが。

「サボってたのになんで来るかね...」

暫くすると不貞腐れた顔で長身の男が入ってきた。

「おいおい居ねえじゃねぇか...おっとすまんお前さんがちっこくて見えんかった。」

最初は誰もいないと思っていたが身を乗り出すとヴィナが見えたようだ。

「冒険者登録をしに来た。」

と再度用件を言う。

「分かった分かった。名前と年齢、出身は?」

「名前はヴィナ、十二歳でクエート出身だ。」

ぶっきらぼうに答える。

言葉の音程は先程と同じ様に抑揚のないぶっきらぼうな言い方だった。故郷を失ったからか、大切な両親を失ったからか、或いはその両方からかも知れない。昨日に心では踏ん切りがついたつもりだった様だが、心に空いた穴は塞がらず、心に空いた穴から感情が零れ落ちる様に感情が少なくなっていた。だが其の瞳には乱れることの無い強靭な志が在った。

「良し」

ぶっきらぼうに答えたのを余り気にしない様で倩と書類を書いていく長身の男。

「それじゃ右奥のドアを開けて中には入って何処かに腰を掛けて少し待っていてくれ。」

長身の男は書き終わった後に案内をしていく。

「俺も自己紹介しておこう。俺はヘクトだ。好きに呼んでくれ。あぁ...そうここにサインしてくれ。」

長身の男...ヘクトはそう言うと紙を渡してサインを求めた。一応読み書きは亡くなった母に教えられていたので少し拙いが書くことができた。書き終わり、ヘクトに従い応接室の様な部屋に行くと其処に革張りの椅子が幾つか在った。其の内の一つに座りヘクトを待つ。

玉響の瞬間で戻ってきたヘクトは石板のような魔道具を持ってきた。

「此の魔道具に掌を置いて10秒ほど待ってくれそしたら石板にステータスが現れる。」

ヴィナが石板に掌を置くと石板が青白く光り、文字が浮き出てきた。

――――――――――――――――――――――

ステータス   名前:ヴィナ 年齢:12 

出身:ラグナ王国クエート村 職業:孤児

職業候補:騎士見習い、木こり、木工職人、料理人

種族:ヒューマン(人間)  加護: 無し

総合戦闘力:292   ランク:一

HP:64/58 MP:120 SP:48/40(+12)

STR:8(+15) VlT:10(+20) DEX:8

INT:10 AGI:9(+10) MND:6

CHA:12

天性スキル:月の騎士{盈月剣術(初級)·盈月歩法(初級)·盈月体術(初級)·月光強化(小)}、不屈、早熟

後天性スキル:持続力強化(小)、筋力増強(小)、敏捷強化(小)、五感強化(極小)、スタミナ強化(小)、木工細工(低級)、料理(中級)、気配遮断(中級)


――――――――――――――――――――――

「一応これからお前さんは冒険者になったわけだが、戦闘センスとか色々見なきゃいかんから、訓練場に行ってくれ。ドアを出て受付の右奥のドアだ。そこから出たら直ぐだ。其れを見終わったら魔術適正を測るぞ」

ヴィナはその言葉に従い、短い足で進んでいく。

両開きのドアを開き、眩しい日光で目がチカチカしながらも進む。そして訓練場が見えた。訓練場では14歳から20歳程の若い冒険者が集まり自分で思い思いの武器を手に取り素振りや模擬戦をしている姿があった。殆どは片手剣を持ち闘ったり素振りをしている。見たところ、全員武器に振り回されているようでぎこちない動きをしていた。

遅れてヘクトが現れる。なぜ彼が居るのかと考えていると答えは直ぐにやって来た。

「引退してギルドに新米冒険者の指導者として雇われたヘクトだ。一応現役の時ランク五の称号持ちだ。此れからお前等を扱いて強くしてやる。耐えろよ」

さっきの受付の姿と打って変わって武人然とした出で立ちでそう言い放つ。其れには覇気が籠もっていた。

「取り敢えず一人三分間好きな武器で打ち込んでこい。俺は反撃しないから思いっ切りだ。」

ヘクトはそう言いながら槍を持つ。そして一人ずつ相手をしていったのだった。




――――――――――――――――――――――

寡黙というか返事が短くて「ん」とか言う女の子って可愛いですよね。そういう娘にしていきます。何があってもこれは変えられません。

今日はアクセスありがとう御座いました。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る