第8話
学校に着いた途端薫が何故かまた挙動不審になり始めた
「天音ぇなんで私たち普通に手繋いで教室の前まできたんだろう、しかも恋人繋ぎで」
「確かになんでだろ、まぁいいんじゃない?」
「いやいや、だめじゃない?」
なんで薫が慌ててるんだろう?と考えていたら、後ろから沙羅が、というか色んな人がこちらを見ていることに気が付いた、なんやかんやずっと一緒にいるから忘れがちだが、薫は可愛いし、かっこいいし、頭良いし、運動出来る、つまりモテるということそりゃあこんな注目されるわけだ
「やっほー天音、薫とうとう付き合ったかー?」
「沙羅ってそんなキャラだっけ?」
「だってあの薫と天音が付き合い初めたんだよ、キャラブレくらいするよ」
「いやまだ付き合ってないからね⁉」
「いやいやいや何言ってんの⁉そんな朝からイチャついておいて?」
そんなにイチャついてないはずだけど……なんでイチャイチャしてる判定になってんの?こういう時は話をすり替えるに限る!
「そ、そんなことより、ら、来週の球技大会はどうなの?」
「話をすり替えられている気が…まぁいっか、私はってやべぇ!もうこんな時間じゃん!少しでも遅れると、みのりせんせーめっちゃ怒ってくるからだるいんだって、夜は……さってと早く行きますかー」
夜って、沙羅…大人に手をだすなよ、というか実里先生は先生で何してんの⁉︎生徒に手出すなし。いや、沙羅がただ堕としただけか、どちらにせよ実里先生なにしてんだよ
「はーいお前たちーST初めるぞ、今日の連絡事項は………」
実里先生の話を右から左へと聞き流しながら薫からの告白の返事を考える、いや答えは決まっているのだが……それはそれ、これはこれだ
「ねぇ天音、今日の体育他のクラスと合同だってさ何なら男子も今日体育館だってさ」
「へーそうなの?先生の話聞いてなかったわ」
「やっぱりね、なんかぼーっしてて話聞いてなさそうだなって」
「ばれたか、どうりで男子とか女子が盛り上がってるわけだ」
確かとなりのクラスには『王子様』って呼ばれてる女子がいたな誰だっけ?
「多分夏希のことで盛り上がってるよね、あの子いつもキャラ作り大変っていってたな、ちなみにあの子は生粋のネコだよ!」
「いや沙羅なんでそんな情報持ってんの!?」
「この間もヤったからね」
「え……王子様ちゃんと……ヤった?……ヤったって……そういうこと……だよね?……どゆこと?」
「あーうん触れないでおくね、天音は…うんショートしてるね、かわいい」
「惚気んな」
なんやかんやで気づいたら体育の時間
「「きゃー!王子様!かっこかわいい!」」
すっごく黄色い声援が聞こえる、人気過ぎるでしょ、なんか男子だけじゃ無くて女子からも告白とかされてるらしいし、さすがこの学校で薫の次に可愛いだけはあるな(人気度は少し夏希の方が上だし天音が勝手に思ってるだけ)
「お!紗羅!どお私の活躍見てくれたか?」
「見てたよ〜今日もかっこよかったよ」
「ありがとうね、それで今夜どうかな?」
「ごめんね、今日せんせーとの予定があるから、あ!3Pでもいいならいいよ!でもせんせーに確認とってからだけどね」
おい!なんでこんな注目されてる場でこんな話するんだよ!小声だったからまだしも誰かに聞かれたらどうすんだよ!
と私が呆れていると夏希ちゃんが話しかけて来てくれた
「やあどうも紗羅の愛人をしている平本夏希だよ、君たちも紗羅の愛人かい?そうであっても、そうで無くてもよろしくね」
「ど、どうも紗羅の友達をやっているつもりの桜井天音です、えっと愛人では無いですし、私には(法律上ではまだ無理だけど)結婚を考えている幼馴染がいますので、紗羅の愛人の話は諦めてもらって」
「えっと私は橘薫です。えっとえっと紗羅の友達と天音の幼馴染やってます?よろしく?あ、愛人ではないよ」
珍しく薫がきょどっていた……いやあんま珍しくないか、最近よく挙動不審になるし
そんなこんなで体育の時間が終わり、着替えの時間も終わろうとしてるタイミングで
「ねぇ、薫なんで着替えてる途中で抱きしめてるの、寒いしブラに後頭部が当たってなんかゴワゴワするから離して」
上下ともに下着姿の薫は私を抱きしめて、私のだぞ!とどこかにアピールしている、気がする……誰もいないしそろそろ次の授業始まるし寒いし、あと寒いから離して欲しいんだけど
「わかったちょっと待ってて」
と言って薫は片手で私を抱きしめながらもう一方の手でブラを外し始めた、というか外した。何してんの痴女なの?
「天音、ほら埋めてきな」
「やったー薫のおっぱいだーとはならないよ!」
「なんで?この前お風呂入ったときは私のおっぱいに洗うと言う名目なのに顔を埋めてきたのに?」
「……あれは事故だって8割くらい」
「ふーん、ねぇ天音、もうさ授業始まってるんだよね」
「行かなきゃじゃん!」
ちょっと頭が悪いから勉強して薫に少しでも追いつかないといけないのに……遅れるなんて……最悪
「天音、午後の授業って言ってもあと2時間しか無いけどは全部サボろうよ」
「え?やだ」
「残念、もう紗羅に言って体調不良で授業に出ないというか早退するって事は伝えてあります」
こいつ……無駄に手際が良い……てかサボるとか罪悪感やばすぎてやばいんですけど
「はぁ、わかったよ、で?どっか行くわけ?」
「ラブホ」
「え?なんて?聞き間違いかも知れないからもう一回言って?」
「ラブホ、ラブホに行くよ」
「今から?ラブホに?」
「うん今から、ラブホに行くよ」
「なんですとー!」
状況を理解した私は少し大きめの声で叫んでいた
~読んでいただきありがとうございます。
感想や、改善点、たくさん待っています。☆と♡ぜひ付けていただけると嬉しいです。ついでに現在同時執筆中の別シリーズも見て下さると嬉しいです~
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