第5話

 〜今回は薫視点でデート中のお話です〜


 いつものように天音が起こしに来る、嬉しいけどなにか物足りなくて天音の手を引っ張る、天音のちょっと焦ったような声がしたが気にしない、そのまま天音を抱えたまま眠る、それからどれくらい経っただろうか


「ほら起きて、起きないとお化けと私が襲ってくるよ」 

「おばけやだぁ……起きるぅ…天音ぇおばけやだぁ」


 襲われるなら天音だけでいい、おばけ怖いし、天音に襲われるのはご褒美でしかない


「起きたらお化け来ないよ、ほらさっさと起きてデート行くよ」

「デート!?今着替えるからちょっと待ってて!」


 大好きな天音とデートだと?これは早く起きないと天音に『私とのデート行かないんだ』と呆れられるかも知れないし、悲しむかもしれない、だが、わが愛しの天音ちゃんは、そんな事しないはず…だが!天音とのデートの時間が減ってしまうため急いで準備する。


 今日の天音はピンクのフレアワンピとピンクの肩掛けバックの可愛い系のファションだ、なら私は天音のファションとは逆のかっこいい系で行かねばお互いが引き立たない、確かかっこいい系のデート用は(3)だったなと思い、着替える

 天音がいても気にしない、こういうのは気にしたら負けだ。


「天音着替えと準備、終わったよ、でどこ行く?」

「今考えてるからとりあえず駅まで歩こっか」

「はーい、てか私の朝ごはんは?」

「カバンでかくね?じゃあ行くよー」

「カバンはちょっとデートのあと行くとこあるから、てか私の朝ごはんは?」


 私のお母さんが作った朝ごはんを二人で食べ、二人で駅に向かっていた


「私的にははスイパラか、水族館に行きたいんだけど、行きたいところある?」


 突然の事で一瞬なんの事か分からなかったが今日のデートの事だと理解する


「天音とならどこでも」

「考えるのがめんどくさいだけでしょ」

「じゃぁ水族館かなぁ、ザ・デートってことしたい」

「じゃ行こっか」


 まだ付き合ってないけどこのちょー可愛い子が私の彼女なんだぞって気持ちで今日と明日を過ごせるのか、嬉しいな。


 なんて考えてると天音が私の手を引き早足で歩きだす

 天音早いって、散歩が楽しくなってはしゃいでる子犬みたいになってるよ」


「仕方ないじゃん!だって薫とのデート久々なんだもん!楽しくてはしゃぐのは仕方ないでしょ!」

「いや子供か!いや高一なんて子供か」

「ほら駅ついたよさっさと行くよ!」



 土曜日の11時くらいの電車は平日の朝とまではないもののかなり混んでいて、天音を抱きしめる、ヤバいかなり幸せだわ。



「ちょっと薫、おっぱい邪魔」

「天音こそ顔埋めないでよくすぐったいって」

「おっぱいがでっかいのが悪い」

「それはまあ仕方ないとして、息が荒いのはなんで?」

「息苦しい……………あ……やばいかも」

「ちょっ!次の駅だから頑張って!」


 天音の意識が数分無くなる、その間私は天音が死んじゃうんじゃないかと気が気でなっかた、天音の目が覚めた時に安心して少し泣いてしまった


「ほんとに死ぬかと思ったよぉ、怖かったよぉ」

「薫、なに泣いてるのよ、いいでしょ。生きてたんだし、てか酸欠が久々すぎてちょっとてんぱっただけじゃん」

「それでもぉ」

「ほら、楽しい楽しい水族館デートはこれからだぞ」


 天音のそういうところが大好きで少し嫌いなところだ、いつも自分よりも相手を優先する、多分本人は自覚していないだろうがいつもだ、やっぱり天音のことが好きだなと思う


 その後私達は水族館に入り、入って一番にある大水槽を二人で見ていた


「薫!薫!亀だよ赤海亀、甲は淡赤褐色で甲長1メートルほどあって、雑食性。熱帯・亜熱帯海域に広く分布してて。日本南部でも産卵する。近年激減し、保護されている赤海亀だよ!」

「何でそんなウィキペディアレベルの知識持ってんのよ」

「さっき調べた」


 私といるというのにスマホを触っているなと思っていたら私を驚かせる為だと分かり何だか嬉しくなる


「なるほど、なんかこんなにいろんな魚がいるのに、亀に目が行くのってなんか不思議だよね、しかも亀、爬虫類だし」

「そうだね、でもなんか分かるよ、好きな人とか気になる人は、結構な人混みの中でもすぐ見つかるでしょ?」

「確かに、私もどんだけ人が居ても天音の事は一瞬で見つけられる自身あるし」


 天音ならほんとにいつどこに居ても多分すぐに見つけることが出来るだろう、多分私はそれくらい愛が強いと思う


「薫めっちゃ私の事好きじゃん、私も大好きだよ」

「天音、私も好きだよ、てかそろそろイルカショーの時間じゃん!早く行かないと席埋まっちゃうよ」

「本当だ!早く行かないと」


 さっきまで愛うんぬん考えてたからなんか凄く恥ずかしくて顔が少し赤くなる、見られるのが恥ずかしくて少し早足で歩いてしまう


「ほらほら天音置いてっちゃうぞー」

「って、ちょ薫ちょっと待ってよー」




 イルカショーが始まる20分前に会場に着いた私達は、当然のように一番前のど真ん中にいた、


「イルカショーが始まった、天音の表情がコロコロ変わる、かわいい天音、イルカショー楽しい?」

「楽しいよ、濡れなければもっとね」

「そりゃそうか、こっち見てくれないんだ……」


 私はずっと天音のことを見ているのにこっちに構わずイルカショーを楽しんでいた


 イルカショーは終わった、私たちが次に訪れたのはイワシトルネードが観れる水槽に来たのだが……


「次やる時間は……3時間後だね……よし次の場所行こう」

「薫……後でお寿司食べに行こうか」

「いや!イワシ食べたい訳じゃないから!いや行くけども」

「やっぱり行くじゃん」


 確かにイワシは好きだけどもなんか違う、なんかバカにされた気がして、ストレス発散がてら天音のほっぺをぷにぷにする


「ほっぺふにふにらめて」

「天音が私のこといじめるからやだ」

「なんやかんや離してくれるの優しいよね、今度は身動き取れないけど」

「天音、迷子になりそう、もしくわ誘拐、天音幼女体系だし」

「誰がロリだ誰が」

「だから手、繋ご」

「だからって理由になってないし……ほら手、繋ぐんでしょ」

「ツンデレ」


 私の好きな人のデレの破壊力は多分世界一


「ちょっ!恋人繋ぎは聞いてない!」

「だって言ってないもーん」



 その後二人で恋人繋ぎのまま水族館を回った、ちゃんとイワシトルネードも見た、やっぱりイワシは美味しそうだった



 某寿司屋チェーン店にて


「会計会計っと、ごめんお母さんから電話きた財布置いとくから会計しといて」

「はいよー」


 多分この後ホテルに行く事をおばさんは伝えていなかったのだろう


「はーいわかったーんじゃ、はいはい分かってるって」

「じゃあ行こっか」


 来た時とは逆で私が天音の手を引っ張って予約してあるホテルに向かう、さーて夜はどうしよっかなー


 天音とのデート(一日目)が終わった、今日はかなり疲れたけど夜もかなり天音で遊ぼうかな楽しみ!





 ~読んでいただきありがとうございます。

 感想や、改善点、たくさん待っています。☆と♡ぜひ付けていただけると嬉しいです。ついでに現在同時執筆中の別シリーズも見て下さると嬉しいです~

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