第2話

 紗羅とのピクニックデートの次の日、私は薫の部屋で薫に抱きしめられながら昼寝というか二度寝をしていた、事の経緯を説明しよう。


 いつも通り、朝が弱い薫の為に、薫の家に起こしに行く、寝ぼけた薫に引っ張られベッドに入る、そのまま抱き抱えられる、久々に二人だけで遊びに行くため、楽しみになり寝不足で眠気が襲ってくる、そして今に至る


 いい匂いするなんかめっちゃ落ち着くし最高、おっぱいふかふかぁやわらかぁい……じゃなくてそろそろ起きないと本日の目的であるデートが出来なくなる、

 そもそもデートとは何なのか、こんな考えても無駄なことを考えてる暇があったら、とっとと薫を起こしてデートへと行くとしよう。少し名残惜しいが、薫のほどよく細くて、柔らかい腕を抜ける。


「ほら起きて、起きないとお化けと私が襲ってくるよ」 

「おばけやだぁ……起きるぅ…天音ぇおばけやだぁ」

「起きたらお化け来ないよ、ほらさっさと起きてデート行くよ」

「デート!?今着替えるからちょっと待ってて!」


 とデートの一言でつられた薫は、言いクローゼットから『デート用(3)』と書かれた袋を取り出す。薫が着替えているのを横目に、変なとこで効率いいんだよなと、思いつつ今日のデートプランを考える。スイパラいいな薫と甘いものを食べたい、いやここは最近行かなくなった水族館もいいな、いっそのことおうちデートもありか、と頭を悩ませていた、


「天音着替えと準備、終わったよ、でどこ行く?」

「今考えてるからとりあえず駅まで歩こっか」

「はーい、てか私の朝ごはんは?」

「カバンでかくね?じゃあ行くよー」

「カバンはちょっとデートのあと行くとこあるから、てか私の朝ごはんは?」


 その後、薫のお母さんに作ってもらった、朝ごはんを食べ、駅へと向かっていた


「私的にははスイパラか、水族館に行きたいんだけど、行きたいところある?」

「天音とならどこでも」

「考えるのがめんどくさいだけでしょ」

「じゃぁ水族館かなぁ、ザ・デートってことしたい」

「じゃ行こっか」


 薫の手を引き駅へと向かう、楽しみすぎてつい早足にやってしまう


「天音早いって、散歩が楽しくなってはしゃいでる子犬みたいになってるよ」

「仕方ないじゃん!だって薫とのデート久々なんだもん!楽しくてはしゃぐのは仕方ないでしょ!」

「いや子供か!いや高一なんて子供か」

「ほら駅ついたよさっさと行くよ!」


 土曜日の11時くらいの電車は平日の朝とまではないもののかなり混んでいて、薫とかなりくっつかないといけなっかった。


「ちょっと薫、おっぱい邪魔」

「天音こそ顔埋めないでよくすぐったいって」

「おっぱいがでっかいのが悪い」

「それはまあ仕方ないとして、息が荒いのはなんで?」

「息苦しい……………あ……やばいかも」

「ちょっ!次の駅だから頑張って!」


 ほんとにやばいかも……これが死合わせってやつか……


「ほんとに死ぬかと思ったよぉ、怖かったよぉ」

「薫、なに泣いてるのよ、いいでしょ。生きてたんだし、てか酸欠が久々すぎてちょっとてんぱっただけじゃん」

「それでもぉ」

「ほら、楽しい楽しい水族館デートはこれからだぞ」


 私のせいとはいえ、この後の予定が消えるのは嫌だし、なにより、薫を悲しませるのはもっと嫌だ、というか!私のために泣いてくれる薫優しすぎ、まじ好き大好き、薫の目の前で死んだらどんな風になるだろ、気になる……いや良くないわ!死なずに薫と添い遂げたいわ


 その後私達は水族館に入り、入って一番にある大水槽を二人で見ていた


「薫!薫!亀だよ赤海亀、甲は淡赤褐色で甲長1メートルほどあって、雑食性。熱帯・亜熱帯海域に広く分布してて。日本南部でも産卵する。近年激減し、保護されている赤海亀だよ!」

「何でそんなウィキペディアレベルの知識持ってんのよ」

「さっき調べた」

「なるほど、なんかこんなにいろんな魚がいるのに、亀に目が行くのってなんか不思議だよね、しかも亀、爬虫類だし」

「そうだね、でもなんか分かるよ、好きな人とか気になる人は、結構な人混みの中でもすぐ見つかるでしょ?」

「確かに、私もどんだけ人が居ても天音の事は一瞬で見つけられる自身あるし」


 嬉しいかもだって薫が私の事をちゃんと見て求めてくれるって事でしょ⁉︎(拡大解釈)


「薫めっちゃ私の事好きじゃん、私も大好きだよ」

「天音、私も好きだよ、てかそろそろイルカショーの時間じゃん!早く行かないと席埋まっちゃうよ」

「本当だ!早く行かないと」


 照れ隠しっぽいな、ちょっと頬が赤くなってるし可愛い、ま本当にイルカショーの時間だし早く行かないといい位置でイルカが見えなくなっちゃう


「ほらほら天音置いてっちゃうぞー」

「って、ちょ薫ちょっと待ってよー」


 イルカショーが始まる20分前に会場に着いた私達は、当然のように一番前のど真ん中にいた、どうしよう絶対めっちゃ濡れる、カッパとか持ってこれば良かった、今更後悔してもあれなのだが、まぁこれも思い出だろう


「天音、イルカショー楽しい?」

「楽しいよ、濡れなければもっとね」

「そりゃそうか」


 隣で薫が何かボソッと何か呟いたようだが、イルカがプールに入る音と人々の歓声にに掻き消され何も聞こえなかった


 そして楽しい楽しいイルカショーは終わった、何と言ったのかは気になるところだが、そんなことは忘れて水族館を楽しむとしよう。そんな私たちが次に訪れたのはイワシトルネードが観れる水槽に来たのだが……


「次やる時間は……3時間後だね……よし次の場所行こう」

「薫……後でお寿司食べに行こうか」

「いや!イワシ食べたい訳じゃないから!いや行くけども」

「やっぱり行くじゃん」


 そう言うと薫は無言で私の後ろに立ってほっぺをぷにぷにしてくる、おっぱい重い


「ほっぺふにふにらめて」

「天音が私のこといじめるからやだ」

「なんやかんや離してくれるの優しいよね、今度は身動き取れないけど」

「天音、迷子になりそう、もしくわ誘拐、天音幼女体系だし」

「誰がロリだ誰が」

「だから手、繋ご」

「だからって理由になってないし……ほら手、繋ぐんでしょ」

「ツンデレ」

「ちょっ!恋人繋ぎは聞いてない!」

「だって言ってないもーん」


 その後二人で手を繋いだまま…つまり恋人繋ぎのまま…水族館を回った、ちゃんとイワシトルネードも見た、やっぱり薫はイワシ美味しそうって呟いていた


 某寿司屋チェーン店にて


「会計会計っと、ごめんお母さんから電話きた財布置いとくから会計しといて」

「はいよー」


「はぁ?いやちょっと聞いてないんですけど、なに?ホテル取ってるから今日家帰ってくんなって、薫はこの事、知ってますよね、お母さん何で先に言ってくれなかったの⁉︎サプライズって着替えは?なるほどだからカバンでかかっつのか、はーいわかったーんじゃ、はいはい分かってるって」

「じゃあ行こっか」


 薫に手を引かれ、予約済みらしいホテルに向かう、今度は薫が犬みたいだな


 薫とのデート(一日目)が終わった、今日だけもかなり疲れたのに夜もたぶん遊ぶんだろうな


~読んでいただきありがとうございます。

感想や、改善点、たくさん待っています。☆と♡ぜひ付けていただけると嬉しいです。ついでに現在同時執筆中の別シリーズも見て下さると嬉しいです~

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る