ドラム :中野伍樹

第4話

俺的にすごく最高な展開!



「大澤先輩!今日もお願いします!」


「まぁ、頑張って」



憧れの大澤先輩にドラム指導してもらえることになった!



「頑張ります!

先輩に褒めてもらえるよう一生懸命頑張ります!」



そしたら先輩はため息をつき俺にバチを渡した。



「俺の為じゃなくて、ライブの為にがんばれ」



その低い声がかっこいい!

その面倒くさそうな感じがかっこいい!


「じゃ、とりあえずここまで」



先輩は俺の隣に椅子を持ってきて真剣に俺を見る。



「好きな時に始めて。ちゃんと聞いてるから」



ちょっと優しいところもかっこいい!



「はいっ!始めます!」



俺は勢い込んでドラムを叩いた。



俺が叩き終えると大澤先輩は聞いてきた。


「なぁ、伍樹」


「はい!」



「それ昨日のテンポと同じに叩いてる?」



真剣に聞かれてだけどそのつもりだったから「はい、一応…」と、頷いた。



「昨日より早い。


ってゆうかね、伍樹。

気分でテンポ変わりすぎ」



俺に電子メトロノームを渡し「きいてみて」と、言ってきた。


ちょっと遅く感じる。



「これがこの曲の指定テンポ。


ちなみに昨日の伍樹はこれより遅かった」



いつもと違う大澤先輩に更にかっこよさを感じる……!



「これ聞きながらスネアだけ叩いてみて」


「はいっ」



大澤先輩の教え方はとても粘り強く、真剣。



間違えたら静かに指摘して、ゆっくりコツコツ進めていく。

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