第三話 プロを馬鹿にして喧嘩を売るということ その一
大男が二人、自分たちの秘密基地に近づいていることを知ったのは、『テロの前準備』が順調に遂行され、仲間たちと酒を交えてどんちゃん騒ぎをしていた時だ。
ネットで買った野戦用蛍光塗料で光る時計は深夜を教えている。
だが、どうせ、近所の町内会長とか地元の警察だろう。
何度か説教されて、ネットなどを参考に
死ぬことはないが、火薬や輸入雑貨などを使っているから驚き、恐怖するだろう。
そして、それを繰り返せば皆、口を塞ぐ。
もちろん、周囲にもカメラなどを設置して同じように撃退する工夫は万全だ。
だが、今回は違った。
モニターを担当していたものが驚愕の声を上げた。
「おい、こいつら、ダッシュでトラップに突っ込んで躱しているぞ!」
「何⁉」
リーダー格が手元のパネルで以前盗難したモニターに出すと、夢にも思わない光景が映っていた。
巨体が消える。
いや、違う。
罠が起動する前に敢えて踏みつけて前後左右に目まぐるしく舞い踊る。
また、木々に仕掛けた罠も棒状の何か、で壊す。
モニターが、一台、また、一台。
砂嵐になる。
--何なんだ?
一般市民ではない。
だが、服装は、一名がアロハシャツと短パンという変な姿で、もう一名はスーツを着こなしている。
これまた、場が違う。
プー太郎とビジネスマンが共に走る姿は、ある意味、ギャグ的で、映画のような妙な友情を感じる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます