『クソでかい家』

「ホンマにしょーもない話ですまんねんけど、ウチの近所にクソデカい家があんねん」

同期の長髪関西人が居酒屋で酔い混じりの呼気で言う。

「その家が妙に怖くてなぁ、都合よければなんやけど、一緒に見に来てくれん?」



なにを馬鹿な事をと思いながらのこのこ付いて行った。

「どや、クソデカいやろ」

本当にデカかった。大きな門構えと先が見えない煉瓦の塀。

なんちゅう金持ちが住んでんのやと思ったがどうやらそれは違うらしい。



家のあらゆる物のサイズが可怪しかった。

玄関ドア、庭にある椅子とテーブルらしきもの、家自体の大きさも変だ。

なんやこれ、金持ちの道楽か何かか…


「この家なぁ、人が住むちゃうねん、バケモンが住むんや!」



「そしたらそのバケモンの家でよ、普通サイズの人間って何になると思う?

お前も家の中見回したらぬいぐるみの一つや二つあるんやないか?

そうそう、そう言うことや。


バケモンには人間を添えるんだよwww」



死バフ/いい/Hayato/理論上最速暗裏

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