第4話

「……あれ?」





───それはある日突然訪れた。



普段なら学校が終わる時間に校門の前で日下が立って迎えにきているはずなのに、その日は先生から早退するようにと促されて校門の前に来てみれば、日下の直属の部下である関目せきめがそこに立っていたのである。



日下はどうしたのかと私が尋ねるも関目は「その件については後で」と言って答えてはくれず、何とも重い空気に違和感を覚えながら仕方なく関目と一緒に家に帰った。




そして家に到着するも中はやけに静かで、いつものような賑やかさはない。




何事かと思いながら関目に連れられて大広間へとやってくると、みんな私の帰りを待っていたように綺麗に並んで座っているものの、そこに日下の姿はない。


それに加えて普段と違い、中央にはいつものように父が座っている他───知らない男が1人、こちらを見て座っていた。

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