第6話

「ふーん、そうだったんだぁ。

なんか待たせちゃっててごめんねぇ?」


「いいよーっ。森くんは特別に許してあげるーっ!」





そして再び隣の彼の腕へマミはいつの間にか腕を絡ませていて、


さらに顔を覗き込むようにして 本命(?)濱崎森くんに話しかけていた。





───女というものはあざとい。





すぐ側で完全に『女』に変貌している彼女を見ながら、私はそんなことを思う。






「森くんはぁ、彼女いるのー?」


「んー?いないよぉー。

いたらこんなところ来ないしねぇ」






そして再び、先程まで目の前で行われていた状態が 隣で始まろうとしていた。





……さすがに隣でアレを見るのはキツイ。





そう思った私は自分のグラスを持ち上げて、無くなったカルピスでも取りに行こうと座っていた席を立ち上がる。





───否、立ち上がろうとした。



その時

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