第7話

───パシッ、と


立ち上がろうとした私の腕を、隣の彼が掴む。




それに驚いた私が思わずそっちに顔を向けると

彼はニッコリと笑って、私を見上げていた。






「俺も一緒に行くぅー」


「……え?」






そして私の顔を見ながらそう言って、

彼は自分の腕に絡んでいたマミを軽く振り払って立ち上がる。



突然振り払われた腕に驚いて、マミは彼を静かに見上げた。


そんなマミに彼は顔だけ彼女に振り返って

にっこりと目を細めながら口を開く。






「ごめんねぇ、俺ユネちゃん狙いだから君のこと興味ないのー」


「っ…え?」


「だからこれ以上俺に触んないでー?」






びっくりしているマミに彼にっこりとそう告げると


同じくポカンとしている私の手を掴んで、そのままカラオケルームから私を連れ出した。




マミだけじゃなく、他の友達も皆驚いている。



───もちろん、私も。

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