第7話
───パシッ、と
立ち上がろうとした私の腕を、隣の彼が掴む。
それに驚いた私が思わずそっちに顔を向けると
彼はニッコリと笑って、私を見上げていた。
「俺も一緒に行くぅー」
「……え?」
そして私の顔を見ながらそう言って、
彼は自分の腕に絡んでいたマミを軽く振り払って立ち上がる。
突然振り払われた腕に驚いて、マミは彼を静かに見上げた。
そんなマミに彼は顔だけ彼女に振り返って
にっこりと目を細めながら口を開く。
「ごめんねぇ、俺ユネちゃん狙いだから君のこと興味ないのー」
「っ…え?」
「だからこれ以上俺に触んないでー?」
びっくりしているマミに彼にっこりとそう告げると
同じくポカンとしている私の手を掴んで、そのままカラオケルームから私を連れ出した。
マミだけじゃなく、他の友達も皆驚いている。
───もちろん、私も。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます