第4話

──そんなことを考えていれば、不意に横から肩を掴まれ名前を呼ばれる。



さっきまで誰もいなかったはずの隣から声がかかり、私がギョッとした顔で振り向けば

声の主はニコッと笑いながら私を見ていた。





……え、誰?





私は彼を見て瞬時そう思う。


最初に皆で自己紹介した時にはいなかったその人に、私は首を傾げながら尋ねた。







「……え、っと………?」


「遅れて来た濱崎森はやさきしんでーす。

ハジメマシテー」







そう言いながら、


遅れて来たというその男の子は私に手を差し出してきて、握手を求めた。




……何、この人。





私はその突然の登場と、唐突な彼の行動に戸惑いながらも渋々手を差し出す。



彼はそんな私を見ながらずっとニコッとした笑みを継続させていた。

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