中編

私の朝は早いです。


まず博士とソラを起こさないように起きてトレーニングルームでトレーニングするですよ。


腸が煮えくり返る気持ちですが私はソラの言う通りかなりのポンコツですから日頃からトレーニングしないと何の役にも立てないんですよ。


昨日も危うく買ったものを全てぶちまけるとこだったです…博士のおかげで事なきを得たですが博士には手のかかる子供じゃなく1人のレディーとしてみられたいんですよ。


ポンコツを解消して立派な女になって博士の心をGETですよ。


20超えてるのに幼女体型なのが恨めしいです…。いっその事男だったら博士とお風呂にも入れると言うのに…。


そんな事を考えてからトレーニングを終えて汗を流してから寝室に戻ると目を覚ましたソラの姿が目に入った。


「んぁ、おはようレイ。トレーニング終わり?」


「おはようですソラ。お前も博士の役に立つためトレーニングをするべきですよ」


「それはそうだなぁ…射撃室でも行こうかな」


「それがいいですよ」


この男のことはライバルだと思ってるからあまり好かないですが博士の大事な仲間なので仲良くしてやってるですよ。


射撃能力が凄いですから長所をどんどん伸ばすですよ。


ソラが射撃室に行ってから寝室で博士のことをジッと見つめる。


やっぱり博士は顔が良いですねぇ…残念ながらソラも顔が良いですがソラとはまた違ったカッコ良さがあるですよ。


ずっと見つめること数十分、博士が目覚めた。


「んぁーーーーねっむ」


「おはようです博士」


「…何か夢で誰かに見られてる感覚ずっとしてたんだけどレイ?」


「100私ですよ」


「おっさんの顔眺めて何が楽しいん?」


「楽しいですよ」


「えぇ?」


理解してくれず呆けた顔をしている博士に不満気な顔を見せているとソラが戻ってくる。


「戻ったぞ…ってあれまた見てたのレイ」


「この楽しさを博士が理解してくれないですよ」


「当たり前だろ」


不満です。


その後朝ご飯を食べしっかりと準備をしてから3人でシンゲンおじさんの元へ向かうです。


「聞くまでもないけど今回のシンゲンさんの依頼ってなに?」


「いつも通り魔物の討伐みたいだね。今回は魔狼が湧いちゃったみたい」


「またかよあいつら…」


このガラクタ町には他の場所よりも魔物が発生する原因と言われている魔素の濃度が高くこうして良く魔物が湧いてしまうですよ。


魔素の濃度が高いことによってガラクタが魔道具化する事もあるからってここに来たですが中々激戦区です…。


「おーいシンゲンさん来たよー!」


「おぉ秋野屋共!来てくれたかぁ!待ってたぜ!」


目的地に着くとスキンヘッドで頭を光らせ白い歯がとっても輝いているシンゲンおじさんが笑顔でこちらを迎えてくれたです。


「何体ぐらい湧いてんの?魔狼」


「10くらいか?まぁ一体一体確実にやっていこう」


「了解」


10…まぁ余裕です。さっさと終わらせて帰るですよ。


「じゃあいつも通り俺とシンゲンさんが前衛でソラは後方で射撃、レイはサポートよろしく」


「任せろい!」


「任せてセンセ」


「お任せですよ!」


やってやるです。


魔狼が目撃された場所まで行き魔素を辿りながら魔狼を探していく…5分程たった位でしっかり見つけることが出来たですよ。


「おぉら!」


「ふん!」


シンゲンさんが盾と剣を用いて果敢に攻め込み博士は魔道具を改造して作った何でも変わる君を大きなハンマーに変えながら重い一撃を加えていく。


パァン!


攻撃の予兆を感じたらソラが射撃で援護し攻撃をさせないように立ち回る。私は投擲は何故か得意だったですから魔狼に魔物が嫌がる成分を豊富に含んだボールを当てながら攻撃を前衛2人が食らった時に回復をさせられるように回復効果があるボールをしっかりと準備しておく。


「おっらぁ!」


戦闘が始まり数分で博士がトドメを加えて戦闘が終了する。


「あぁーお疲れ皆。回復したら次のやつ探しに行こうか。頼める?レイ」


「任せるですよ!」


回復効果のあるボールをポンポンと投げつけていく。博士が全部ボールとして作ってくれるから投げやすくて助かるですよ。


「あっやっちったですよ」


「おいちょ坊主!?」


シンゲンさんに間違えて動きが遅くなるボールを当ててしまったですよ…。


「効果が消えるまで待機しようか…」


「面目ないです…」


後坊主って呼ぶの辞めるですよシンゲンおじさん。私は立派なレディーです。


効果が消えた後は他の魔狼を探して一網打尽にして行ったです。


「おう助かったわ今回も、これ報酬な。色つけといたからシンラの飯でも食ってこいよ」


「おっじゃあお言葉に甘えようかね。また湧いたら呼んでくれや」


「おう、またな」


そう手を振りシンゲンおじさんと別れシンラの所のご飯を食べて家に帰った。


夜は博士の発明品作りを眺めてたらいつの間にか時間が経ってたからご飯を食べてお風呂に入って寝室で寝たですよ。


起きた時に何だか音がしたから長らく使われていないポストを見に行ったです。


久しぶりに開けたそこには茶色の封筒が入っていたですよ。

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ガラクタ町の何でも屋 中田の刀な鷹 @Tanaka_kanata_takana

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