第八話

クラスメイト達が受け入れてくれたのに、自分の心に踏み入られるのを拒絶してしまう。

何となくやり過ごし、何となく生きていく。

もう、自分が誰かもわからなくなってきた。

「美織ちゃん、また、うちに遊びに来てよ。」

「え?う、うん、いいよ!」

不誠実極まりない。

でも、自分の感情を感じなくなってしまったから。

いつか、解放される時が来るのだろうか。

さぁ、今日も、いい子を演じなくてはならない。

帰ったら、まずは―――。

母に、負担をかけてはいけない。

笑顔で、明るく。

何の心配もないと、思ってもらえるように。

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