勘違い
オレの部屋に入って、ゴロンと布団に転がる柚穂。
…
まぁさ、柚穂は寂しがりやだし…今日は兄貴も遅くなるっていうから、仕方なく部屋に入れてやっていたんですが…
ふんふんと楽しそうに鼻うたをうたっていたかと思えば…
柚穂がいきなり意味不明なことを言い出したんですよね。
「ヘッドロック欲しいー」
ってね。
…
一瞬、オレは自分の耳を疑ったよね。
ヘッドロックって…欲しがる人いるん⁉︎
そもそも…
欲しいっていうもんなん⁇
ってね。
…?
技かけて欲しい的な?って、そりゃ脳みそだって困惑いたしましたよ?
「え、柚穂…欲しいって言った?」
恐る恐る聞いてみた。
そしたら、
「うん、欲しい!」
って言ったんですよ。
…
でも、オレがそんなことしたら…なんか抱きついてるみたいな変な感じにならん?
ってわけで、
「それは、兄貴にお願いしなよ」
って言ったんです。
そしたら、
「え?なんで⁇てか、優馬かしてよ」
って言いだしましたが⁉︎
手を貸せてきな⁇
…
変態欲しがりかよっ⁉︎
そんなこと…そんな要求する幼馴染っていますか?
「え…てか、なんでそんな急に…」
「だってー、やっぱりうるさいと迷惑じゃん?だからさ」
っていうんよね…。
うるさい…ってなに?
暴れそうってこと?
だからわたしにロックかけて?的な⁇
…
そんなにいうんなら…やる⁇
…
「はやくぅー」
…
ならば仕方ありませんっ‼︎
オレはベッドに乗っかり柚穂にヘッドロックをかけました!
…まぁ、本気じゃなくてちゃんと力抜いてさ。
そしたら、
「ウキャあー‼︎な、なにするのよー‼︎」
って怒られたんですよね。
そして突き放されたよね…
⁉︎
どういうこと?
やれって言っといて…怒るってなに⁉︎
そういうプレイだったり?
「意味わからん。やれって言ったりやめてって怒ったり」
と、呆れると柚穂は顔を真っ赤にして
「い、いきなり抱きつく…とか反則だよ」
って言いだしたんよ…。
?
えと…技かけ間違えたかな?って焦ったよね。
だから、調べてみたんよ。
そしたら、あってるんだよね…。
「だって、この技でいいんじゃん」
って画像をみせると柚穂は、
「あ、…ヘッドホンの間違い…かも」
って呟いた。
‼︎
ヘッドホン⁉︎
…
やってしもうた。
「「プッ、あははは」」
オレたちは、顔を見合わせて笑った。
そんな騒動も落ち着いて、柚穂は音楽鑑賞をしてオレは勉強をしていた。
静かだと思った柚穂は、
「あー、なんか暑いかも〜」
と、言いながら布団でモゾモゾしていた。
まぁ、気にしないで勉強していたんですけどね…。
それから数時間後
柚穂も帰って勉強も終わったし、なによりとても眠いです。
なので、そろそろ寝ようと足を布団に入れたんですよね。
そしたら…
…なんか、なんか布団に入っているんですよ。
‼︎
こ、この大きさ的に…
オレの心臓が、一気にバクバクなりだした。
まさか柚穂…ノーパ…
そしてこの布団にあるのって…
柚穂のパ…パン…
ドキドキしながら足で確認。
…
え、やっぱり大きさからこれは…っ‼︎
どうしよう⁉︎
届けにいくのも変だし…
てか、興奮して一気に目が覚めたんですけどー‼︎
柚穂…暑くなったからって…そんなオレの布団で脱ぐ…ってさ‼︎
オレは…ドキドキしながら例のブツを捕獲したら…
…
まさかの靴下だったんですけどー…⁉︎
ったく‼︎
紛らわしいんだよ‼︎
てかさ‼︎
もう一足は⁇
布団を巻き上げるも、一足しか見当たらなかった。
もー、いいや…
ポスん
靴下を思いっきりドア目掛けてぶん投げてやったわ‼︎
でも、軽いから地味に軽くて拍子抜けした。
ポスんって…間抜けな落ち方だなー
…
まったく…
靴下は、もう一足見つからないし…軽すぎてぶん投げた感ないし…
最悪だ…
靴下のおかげで、変なドキドキ覚醒したオレは、少し寝不足になったのでありました。
続く。
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