まさかの⁉︎
いきなりの変なジャンケンでオレは敗北した。
「負けたからには、わたしの言うことを聞いてもらいます。では!爺や、お茶」
って言う柚穂。
え?爺や?
オレは辺りをキョロキョロ見渡したよね。
…
爺さんいなくね?
…
「あなたよ‼︎」
と、ギロリと睨む柚穂。
「は?オレ爺さんじゃねーし」
「あなた反抗期かしら?まぁいいわ。お茶をちょうだいな。」
と、いい座った。
…
いきなりのお嬢さま気取りの柚穂にオレは、
仕方なくのってやった。
「はい、お嬢様。お茶です。」
ゴクゴク飲む柚穂。
「どうです?お味のほうは?」
「まずくないわね。」
なんて言ったんですよ。
だからオレはクスクスと笑い、
「それ、オレの飲みかけな。」
と言ってやった。
まぁ、そんなわけないんだけどね。
すると柚穂は、口をパクパクしてなにかいいたげっぽかったけど、顔も真っ赤で一気に挙動不審となった。
え?
「おい…いきなりの魚のモノマネ?ってか、顔も真っ赤だし、タコのマネでも始まったん?」
って聞くと柚穂は、
「あんた…よくも…よくもこのわたしをっ…クッ…こ、こんなやつにっ…クッ…」
と小芝居が始まったようだ。
「え?毒を盛られた悪魔役やってる?」
その言葉に柚穂は、すくっと立ち上がり
「バカーー‼︎」
と言い部屋を出て行ってしまった。
…
⁇
やっぱりなんなん⁇
いきなり入ってきて、宣戦布告して、小芝居して帰るとか、やっぱり柚穂は暇なんだとオレの中で確定しました。
悪質なヒマ人、ジャンケン魔女…
そのヒマ人魔女は、やっぱり次の日もオレの部屋にやってきたんよ。
そんでさ、いきなり
「キスして」
と言い出したんですけどーーっ⁉︎
は?
どうした⁉︎
どっかに頭ぶつけたのかもしれないですね。
なのでオレは柚穂の頭をさすりさすりしたんですよ。
「頭大丈夫か?」
って言いながらね。
そしたら、また真っ赤になって
「やかましいわ‼︎」
っていい、オレの手を振り払ったんよ。
⁇
「いや、柚穂が一番やかましいわ」
って言ってやったら、柚穂が
「絶対リベンジしてやるんだから‼︎」
って言って部屋を出て行った。
なに?
…
⁇
ほんとに意味わからんし、変なやつだと心から思いましたよね。
いきなりキスしては、ないよね⁇
兄貴と間違ったんかな…
てか、やっぱり…実はこっそり兄貴と付き合ってたり⁉︎
…
しんど…
ダル…
なんだよ…それ…
…
その日の夜、兄貴の脳内がどうやらお花畑になっているもようでした。
鼻歌歌って、ターンなんかしておりますね…。
靴下のおかげで、とても滑り心地がいいようで。
オレもそれやりたいって…そんな靴下便乗している場合ではありませんっ‼︎
なんで鼻歌歌ってるんだよ…⁉︎
まさか彼女できたんじゃねーだろうなぁ?
そんでもって、その彼女って柚穂なんじゃねーよなあ?
…
聞いちゃう⁇
兄貴に聞いちゃうか⁇
…
よし‼︎聞いちゃおう。
悩んでたって仕方ない‼︎
「兄貴!」
鼻歌ターンヤロウをオレは呼び止めた。
すると兄貴は、軽やかにクルッとターンして、オレに
「なんだい?おとうとくんよ?」
って聞いてきたんよ。
ターンうぜー…
話し方も上乗せされてなおうぜー…
げんなりしたオレは兄貴に
「彼女できたん?」
って聞いてみた。
そしたら、まさかの
「え?彼女なら、前からいるよ?」
って言われたんよね…。
ええええっ⁉︎
そ、それは…まさか柚穂⁉︎
って聞こうとしたら、このタイミングで兄貴の携帯がなった。
「あ、噂をすればゆーたんから連絡〜♡」
と、かわいい小動物みたいに携帯を抱えて部屋へと直行する兄貴。
餌とられたくない動物かよ‼︎
そんなに大事そうに携帯もってさぁ…
…あー、でも動物か。
…
てか‼︎
ゆーたんって…
やっぱり柚穂なんじゃないの⁉︎
あー‼︎叫びたい‼︎
先生ー‼︎リンゴとにんじんが授業サボってイチャイチャしてまーす‼︎ってね。
…もう現実逃避するしかなくない?
…
続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます