第10話 デートのお誘い



家の中に入ると電気は玄関の明かりだけ着いており他の場所の電気は全て消えていて、しーんと静まり返っていた。


靴箱を開けてみると母さんの靴があったので、さゆも母さんも寝たのだろうと判断し音を立てないよう静かに行動する。


リビングに荷物や制服を脱ぎ捨てお風呂場へと向かった。



☆☆



お風呂から上がってリビングのソファに座りくつろぎながらスマホの通知を確認すると3人からLINEが来ていた。


「上から順に確認していくとするか」


まず栄えある1人目は結奈からだった。


まあさっきまで一緒にいたから当たり前ではあるんだが


Yuina<バイトお互いお疲れ様〜!バイトでフォローしてくれたり家まで着いてきてくれたり今日は色々ありがと〜!


<悠人くんが本来の私を受け入れてくれてほんとに嬉しかった…、他の人にはまだ見せられないけど悠人くんと接する時はなるべく本来の姿でいるようにするね。

<今日はもう遅いから寝るね。

おやすみなさい悠人くん。


と送られてきており、最後にまたぎりぎりぶさかわいくない猫が布団に入って寝ようとしているスタンプが送られてきていた。


またこのスタンプかよ…

なんとも微妙な猫だなぁって思うけど、でもなんか癖になるんだよなぁ、不思議と


1番上から順に


悠人<全然いいよ〜。結奈こそお疲れ様

<おう。是非そうしてくれ

<おやすみ


前お願いされたように長押しして押せるスタンプで返信するのではなくちゃんとした言葉で返信した。


大成長しただろ

褒めて欲しいくらいだ



のちのち「簡潔すぎる!もっと会話しようとして!」と結奈に怒られるのはまた別のお話し…



次に通知が来ていた相手は儁だった。


内容はと言うと「部活ないから明日遊びに行かない?」という旨のものだった。

もう日をまたいでしまっているので断りの連絡を

することにする。


そこまで俺はフッ軽では無いのだ

予定を入れるならせめて前日のうちにはどこに行くかとか決めておきたいタイプなのである


悠人<すまん、バイトだった

もう日を跨いじゃったからまた来週にでも誘ってくれ


と返信し、最後の人へとトーク画面を移動する。


えーっと最後の人は…


最後の人物は旭だった。


旭☀️<いかがお過ごしかな?悠人少年


なんだこいつのテンション

送られてきたのは午後7時30分頃だったので深夜テンションとかでは無い。


たまにめっちゃテンション高い時あるんだよな〜、旭って


続きを見てみると


<明後日、日曜日はお暇でしょうか?お暇なら是非隣の町にあるショッピングモールまで着いてきて!買い物もしたいし、新作の飲み物も飲みたいの!バイトが終わってからでいいので返信ください。

いい返事を待ってるよ。悠人少年。


などと書かれていた。


今のところ日曜日はなんの予定もないので

悠人<了解。時間とかはまた後で決めよう

と送り、スマホの画面を消灯した。



歯磨きをしてから自室にあがり、眠りにつくのであった。



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