第5話 まっすんズ
ライブハウスの薄暗いステージ。
まっすんがギターを手に、緊張した様子で仲間たちと並んでいる。後ろには「まっすんズ」のバンド名が掲げられている。観客は数人しかいない。
くっすんは小声でバンドメンバーに、
「おい、これ大丈夫か?客ほとんどいないし、俺たち本当にロックンロールで成功できんのか…?」
--さかのぼること1週間前--
まっすんは仕事から部屋に帰ると、音楽のある生活を思い出していた。
ロックで踊り狂った熱狂の余韻が腰に今も残っていた。
「最近、スマイル神のおかげでちょっとだけ元気になったけど…やっぱり音楽っていいな。昔はバンドもやってたのに、なんでやめちまったんだろう」
まっすんは古いギターを取り出し、ほこりを拭きながらチューニングを始める。
ギターの音色が響くと、少しずつ気分が晴れていく。
「そうだ、バンドを組もう!あの時の仲間に声をかけてみようかな…」
その夜、まっすんは昔のバンドメンバーに連絡を取り、久しぶりの再会を約束。
数日後、居酒屋で仲間たちと再開した。
みんな久しぶりで、楽しい雰囲気が漂っている。
メンバーA「まっすん、元気そうだな!またバンドやるのか?どうしたんだ?」
「そうなんだ。スマイル神っていう…ちょっと変わった神様に出会って、音楽の大切さを思い出したんだ」
メンバーB「スマイル神?何それ、まっすん、もう酔っ払ってんのか?」
「うーん、説明するのは難しいけど、いつも俺を笑わせてくれるんだ。おかげで少し前向きになったから、もう一度音楽をやりたくなった」
バンドメンバーC「よくわかんないけど、バンド再開は賛成」
まっすんは仲間たちの賛同を得て、バンドを結成することを決意した。
「よし、じゃあバンド名は『まっすんズ』にしよう!」
ベロベロに酔っ払ったメンバーA
「いいね!それ、最高の名前だよ!俺たちの音楽で、みんなを笑顔にしよう!」
メンバー全員がやる気満々で、新たなスタートを切った。
バンドの初練習は公園の広場だった。スマイル神と出会った公園。
まっすんはギターを構えながら、
「じゃあ、まずは昔の曲をリハーサルしよう。あの頃を呼び起こすぞ!」
メンバーBはドラムを叩きながら、「おう!いくぜ、まっすんズ!」
彼らは楽しそうに演奏を始めると、次第に人が集まり、観客が増えていく。
通行人は立ち止まり「お、いい音楽だな!これ、バンドか?」
「そうだ!俺たち、まっすんズだ。楽しんでいってくれ!」
その様子を見たスマイル神が現れる。
遠くから笑顔を見せるスマイル神。
「おーい、まっすん!見てるぞ!お前たちの演奏、最高だ!」
まっすんはびっくりして振り返る。
「お前、いつの間に!?」
「俺が来ないわけないだろ!お前の成長が嬉しくてたまらんのだ!」
スマイル神はまっすんにしか見えていないようだった。
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