第4話 ロックンロール

まっすんが朝の街中で、やけくそ気味にスマイル神の言う通り、ぎこちなくダンスを始める。


腰をカクカクさせながら、


「はぁ…笑って、次はダンスかよ。スマイル神の言うこと、ほんと信じていいのか…?」


周りの通行人たちは奇妙な目でまっすんを見つめる。

まっすんはその視線に気づいて、さらに戸惑う。


「ちょ、みんな見てるし!やっぱこれ、恥ずかしすぎるだろ…」


その時、遠くからどこかで聞こえてくるロックンロールの音楽が急に街に響き渡る。軽快なギターリフが流れ、まっすんの体が反応する。


驚きつつ、腰を振る。

「ん?この曲…なんかいい感じじゃないか?体が…勝手に動くぞ…?」


まっすんのぎこちない動きが徐々にリズムに乗り始め、足を踏み鳴らしながらノリノリで踊り出す。まさにロックンロールの魂が宿ったかのように、自由に体を揺らす。


「ほら見ろ!やっぱりダンスは最高だろ?リズムに乗れば、人生も軽やかになるもんだ!」


スマイル神がどこからか現れて、ニヤニヤしている。


「おい、これめっちゃ楽しいじゃん!なんだこの感じ、体が勝手に動いてくれるぞ!」


まっすんが踊り続けるうち、街中の通行人も思わず立ち止まり、まっすんの踊りに釘付けになる。

そして、一人、また一人とリズムに乗って一緒に踊り出す。


まっすんを白い目で見ていた、さっきのおばさんも体を揺らす。


「何だか分からないけど、楽しいじゃない!ワッハッハッ!」


まっすんが満面の笑みで踊り続け、周囲の人々もどんどん笑顔でロックンロールに乗ってダンスを始める。

街がまるでフェスティバルのように盛り上がっていく。


スマイル神は得意げに腕を組んで見守りながら言う。


「見たか、まっすん?笑いとダンスは人を繋げるんだ!お前が踊れば、みんなもつられて笑顔になるってわけだ!」


「マジか!これが俺の運命か?なんだか、悪くないぞ!」


まっすんが勢いよくスピンを決め、フィニッシュ!

通行人たちが拍手喝采。


「ブラボー!」

「ナイスダンス!」

「何か知らないけど、最高だ!」


まっすんは息を切らしながらスマイル神に向かって指を指す。

息を整えながら笑顔で「お前の言ってたこと…意外と正しかったな」


スマイル神はウィンクする。

「だろ?人生、楽しんだもん勝ちだぜ!さぁ、次は何しようか?日本中を笑顔にする旅でも始めるか?」

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