第3話 連鎖反応
まっすんは翌朝、寝ぼけ眼で家を出て、スマイル神のアドバイス通り、思い切って「ワッハッハ!」と大声で笑いながら歩き始めた
「ワッハッハ…って、恥ずかしいなこれ。何やってんだ俺」
まっすんが笑いながら歩いていると、前方から近所のおばさんが不安そうに見つめてくる。小学生の頃よく遊んでいた同級生の母親だ。
「え、あの子、大丈夫かしら?」
そんな表情をしていた。
しかし、まっすんはさらに声を張り上げて必死に笑い続ける。
「ワッハッハッハ!…これで運命変わるってあいつが言ってたんだから。てか、あいつどこに消えたんだ?」
すると、いきなり自転車に乗った少年が目の前で転び、荷物が飛び散る。
焦る少年。「ああっ、やばい!荷物が…!」
まっすんは驚いて駆け寄る
「お、おい、大丈夫か?…何持ってたんだ?」
まっすんが少年の紙袋を拾い集めてみると、中からドーナツが大量に出てくる。
「ドーナツ?何でこんなに?」
少年は慌てながら答える。
「朝ごはん代わりに買ったんだ!でも全部落としちゃって…」
まっすんが落ちたドーナツを拾って少年に渡すと、少年が急に笑い出す。
「ありがとう、兄ちゃん!なんか、あっちから笑いながら歩いてるの見て、俺も笑っちゃったよ!お礼にドーナツ1個あげるよ!」
まっすんは呆然としながらドーナツを受け取る。
「え…ありがとう?」
その瞬間、スマイル神がどこからともなく現れる。
「ほらな、笑いの力で何かいいことが起こったろ?ドーナツゲットだ!」
「いや、運命って…ドーナツ1個かよ。でも、まあ…ちょっと笑えたかもな」
スマイル神は満足げに頷く。「そうそう、それでいいんだ!笑ってりゃ、もっといいことが舞い込んでくるさ!さぁ、次はダンスだぞ!」
「ダンス?マジで言ってんのか…?やっぱ付き合ってらんねぇよ」
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