第9話

「にしても、レンはいつも頑張ってて偉いね〜」


雪は子供に言う時と同じように言う。

俺は、雪が思ってるほど子供じゃないのに....。

もう、雪に守られていなくても魔物を倒すことができるのに。


「もー。雪もそんなにレンを揶揄わないの。」


苺が雪に優しく言う。雪は軽く笑いながら、

ハイライトの乏しい瞳を俺に向けた。


「ごめんね〜レン?」  


いつもと変わらぬ調子で俺をなだめる雪。

雪と一緒に魔法少女ができないのは悔しいけれど、俺は自然とこの生活に心地よさを感じていた。


「でもまぁ、レンが頑張っているのは事実よね。」


苺がふふっと軽く笑いながらそう言った。

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