第7話

私が元いたところとは、全くもって違う豪華な部屋。

一つ一つの家具が磨かれて、光り輝いていて。

私がこの部屋に相応しい人間だと思えないほどには素敵な部屋だった。


「本物の娘がいて、私は本物じゃないのにこんな豪華な部屋なんて.....。」


本当に心の底から申し訳なかった。


「そんなことおっしゃらないでください。公女様。」


テアは私に優しく語りかける。優しい、優しい、テア。


「それでも、公爵様は私の本物のお父様を見つけようとしてくださっていますし....」


きっと本物のお父様を見つけて私を帰そうとしているんじゃ.....。


「.....公爵様は公女様のことを愛していらっしゃいますよ。」


テアは確証もないことを堂々と言い切る。

でも、私にはそれを信じるしかなかった。

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