第8話
6番さんが扉を開けると、広い“空間”、?が広がっていた。
水色と白が入り交じったような異空間。
2人はそこに足を踏み込んでいく。
「あぁ、姫君ははじめてに値しますよね。お手を。」
もうほとんど急な展開に頭が追い付かない。
唐突にカミサマだとか言われて召喚されて何回もカミサマをやってるだけなのに記憶を失ってるとか、それで他の神様の部屋にいったらなんだか異空間に
...。私は意を決して手に触れる。
つめたく、ひんやりとした手。
生きていないのだろうか。いや、かみだからそんなものは存在していないのだろうか。
「ここはね天界のなかの雲の上あたりのところかな~?」
ミリが口を開く。
「天界って、広いんですね。」
さっきまで私たちがいたところはまるで豪邸のようだったけれど。
「あぁ、あそこは神様業界というか、僕らのような仕事は他にもあるんですけど、そこでは神様邸と呼ばれているんですよ。」
私が6番さんの手をはなし、雲に足をつくとふわりとした感触があった。
ブーツ越しでも伝わるふわふわとして不快感を与えるほどの低反発。
こーゆーのマジで無理なんだよなぁ、
「それじゃ、堕ちましょうか。」
6番さんはニヤっと笑う。
ちらりとまぶたの奥から見える碧眼がどす黒く染まっていく。
幻覚なのだろうか、?
いや、でも、そんな、漫画の厨二病をこじらせたキャラのみたいな......。
「姫君、今握ってる自分の手、絶対に離さないでくださいね?」
にこっと笑う6番さんと
なにが面白いのかずっと笑っているミリ。
手、離さないでって言われても.......。
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