第5話

「あ、6番帰ってるみたい!」


すげぇ.....。ドアノブをいじるだけでわかるんだ...。

もうなんでもできるんだろうなぁ、

ミリはなんだか疑わしそうな瞳を私に向ける。


「ミアも、カミサマなんだけどねぇ、ミアに記憶がなかったら強欲じゃないのかぁ、」


.....?まるで記憶のある私が強欲見たいな.....。

ミリはばつ悪そうにしながらドアを開こうとする。

てか、さも自然に溶け込んでたけどこのドアどこから出てきたんだか......。

ミリはカッコつけながら口を開く。


「今の時代、どこにでもドアは存在してるんだよ☆」


「.........。」


私はそっとめを背ける。

ミリの人となりがだんだんとわかってきたような気がする。


「ちょっと!誤解誤解ごかぁぁぁぁい!って、6番帰ってきてるみたいだしこのまま6番の部屋へご~」


って、そんな自由に人様の....神様か。

まぁとにかく勝手に入っていいのだろうか....。

そんなことを気にせずにミリは扉を開いた。


「んぁ!?」


部屋にいた白髪はくはつの男性が驚く。

男性は幸いまだ帰ってきたばかりのようでローブを脱いでいるだけだった。


「ぇ....。ミア、もう少し後に来た方が面白いものが見れたかな.....?」


ミリが私にこそこそと話しかける。

どうせこれも聞こえているのだろうけれど。


「別に面白いと思いません......。」


「そうですよ!それに103番さんには勝手に部屋に入ってくるなってあれほどいったのに.....。」


なんか、この人いかにもどこにもいそうって感じの性格だなぁ、

気が弱くてなんか、少しだけ意識のあるイエスマンのような.....。


「いや、なにげに個人的には上位3位に入るくらいに6番はトんでるよ。」


へぇ.....。

でもそれって異常者から見た平常者は異常者みたいな理論なんじゃ........。


「って、姫君ひめぎみ本当に記憶がないんですか?!」


6番さんが勢いよく私にちかよって髪に触れる。

わぁ、せがたかぁい。

でも他に特になにを言うでもなく普通だ。


「....6番さんのことも誰のこともちょっとよくわからなくって...。なんか気がついたら召喚された?みたいな感じでして...。」


なんか6番さん思ったよりもガツガツくるな。

6番さんはうなだれる。


「んぁ....やっと姫君が帰ってきてくださったから自分の仕事も減ると思ったんですけど.......」


.....。神様業界ってブラックなんですか、?

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