第6話

たくさんの植物に囲まれた部屋に、さらに私が、いやエルジェが生み出した花が鮮やかに散っていく。

色とりどりの花。

まるで花火のようだった。


「わぁぁ.....!さすがですお姉様ぁ!」


ヒナは喜んでくれたようだ。

この私でも、この程度なら使えるのか.....。


「さすがです、!エルジェさん!!さすがシェルティア家の一番星、ですね。」


シェルティア家の一番星。それは私が知る世界ではヒナが言われていた言葉になる。

シェルティア家の一番星という肩書きはヒナが学園で常に言われ続けていた言葉だ。

さすがシェルティア家の一番星、一番星だからできるんだ。

そんな言葉を塗り重ねられてヒナは姉の苦しみをそこでまた深く知る。

でも、同時に姉を救えた自分に正しかったのか、なんて問うのだ。

他に姉を救う方法がなかったのか。

これじゃあまるで自分が姉の地位を横取りしたようなものだ。

なーんて。


「ありがとうございます。先生、」


私はそっと、首を傾け微笑んだ。

私の仕草を真似て、ヒナも軽く首を傾けたのをみて

先生は笑っていた。

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