第5話
「こんにちはぁ~エルジェさん」
眼鏡をして、ふわふわとした雰囲気をたもった男性、?女性、?中性的な容姿を見にまとったその人は、
数々の本がつまれたその部屋で声をあげた。
「あ、今日はヒナさんもいらっしゃったんですね~。」
やばい、この人知らない........。
「それでは、いつも通りそちらへ座ってください~」
たくさんの、本当に魔法で作られたかのように大きな植物がたくさん集められた部屋の中心に座る。
魔法、。すごいなぁ........。
「それでは、エルジェさんはもうほとんど座学はできていると思うので、今日は実技いきましょうか~」
.......座学ならなんとかなるかと思ったけれど実技......。
でも、ここで役立たずとして思われれば、公女様としての責務におわれなくなるんじゃ、
「それではまず簡単な魔法からいきましょうか。」
先生は人差し指を差し出して空中にて円を描いた。
その円からあふれだす花々。
「わぁ.......!すごいですね!お姉様!」
愛らしい瞳を揺らして私に話しかけるヒナ。
「えぇ、そうね。」
先生はにこにこと笑い私の手に触れる。
「エルジェさんもやってみましょう。ほら、人差し指をさしだしてみて?」
私のなかで張り付めたような緊張感が走る。
人差し指を差し出して、円を描く。
......魔法のコツは、なによりも心を込めること。
正直失敗した方がここから先の人生は上手くいくだろう。
でもそれは、完璧主義の私が許せなかった。
ぱちぱちっ
弾けるような音が鳴り響く。
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