第4話
私が幸せそうにすればもしかしたらヒナに殺されないんじゃないだろうか?
ヒナと幸せに暮らして。
でもそうしたら攻略対象との絡みがなくなってしまう。
いや、乙女ゲーの世界なのだから無理矢理にでも進めてくるかもしれない。
進めるために無理矢理ヒナに私を殺させたりして......。
「お姉様お姉様!稽古の時間ですよー!」
ヒナが考え事をしていた私を揺さぶる。
稽古、。そういえば作中で姉の代わりに完璧な公女様としてヒナが生きるために稽古を受けるシーンあったなぁ、
“魔法の”
「お姉様。ヒナも一緒にいってもよろしいですか?」
ヒナが私に対して可愛らしくねだる。
確かにヒナがいてくれた方が安心かもしれない。
だって私は魔法の使い方なんて何一つわからないのだから。
たとえ今の私がエルジェだからといっても魔力がそのまま受け継がれるなんてわからない。
もしかしたら魔力なんて欠片もなくて役立たずでヒナに殺人をねだってしまうほどに苦しい生活を送る未来もあるかもしれない。
私が庭園から公爵低のなかにはいり、広い廊下をわたる。稽古の先生はヒナにも魔法の扱いを教えていた人なのだろうか。
まぁ名前は覚えていないのだけれど。
豪華な飾りをつけられた扉のドアノブにそっとヒナとともに手をかける。
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