第6話

夕飯が出来上がると、冷めない内にお皿に盛り付けてトレイに乗せて。


向かうは、お隣です。この場合の隣というのは、お家のことを指しています。




「はー…」



ため息を吐いてみたって10秒もあれば着いてしまう隣家。


真っ白な外観のオシャレなこのお家は…


なんと、白咲家です。


信じ難いことに、私と白咲くんは家が隣同士の幼馴染でもあるのです。


幼馴染という響きに未だに慣れなくて、今日もインターホンを押す手が震えてしまいました。




「あら、美影みかげちゃん。いらっしゃい」


「こ、こんばんは…」




出迎えてくれたのは白咲くんのお母さん。

とても綺麗な人で挨拶をするだけでも緊張します。




「真白なら部屋で待ってるわよ」


「はい…」


「ずっとソワソワしてたのは美影ちゃんが来るからだったのね」




いいえ、違います。


ソワソワしていた原因は…おそらくもっと別のことでしょう。

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