第14話

お互い買い物を済ませコンビニの外に出ると、さっきまで感じなかった朝の陽射しが眩しく思えた。




「久しぶりに会えて良かった」


「…ああ」





由麻は買ったばかりのカフェオレを口に含むと、クスッと笑う。




「相変わらず口数少ないなー」


「…うるさい」




俺は誰の前でもこんな感じだから、よく無愛想だの冷たいだの怖いだの言われるし、他人にマイナスなイメージを与えがちだ。


でも由麻だけは違っていて。


『コウちゃんいつも私の話を聞いてくれるから嬉しい。口数は少ないけど優しい人なんだね』


初めて俺のことをそんな風に言ってくれたのが由麻だった。



それなのに、俺は一体何度由麻を傷つけた?



愛なんて伝えなくても、


甘い台詞なんて囁かなくても、


言葉なんてなくても。



きっと由麻は俺の気持ちを分かってくれるって勘違いして、いつも隣で笑ってくれる由麻に甘えてた。


照れ臭さが邪魔をして求められた簡単な言葉すら伝えることができなくて。


たくさんたくさん…泣かせてしまった。

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