第16話

「まぁ、そんなことよりさ」


リーヴァはいつものように違和感を拭いきれないまま、話題を変えようとした。

リーヴァはいつだってそうだ。

恐らく自分が一番すごいと思っていて、自分の言葉を誰かに聞いてもらいたいだけ。

それでもしなにか咎められて、自分に不都合な立場になったらみんなもあれだから、自分は悪くない。

なーんていう。


「うん。どうしたの?」


フルールはこの気まずい空気に耐えることができなかったのか、リーヴァの言葉に相づちをうつ。


「私前から思ってたをだけどさ、ペティってさ」


あぁ、めんどくさい女がよくいう言葉だ。(フルール調べ。決して私ではない)

周りのことを否定して、それで他に共感を求めて、最後に下げた相手の評価をあげる。

前からこー思ってたんだよねぇ、?みんなもそうでしょ?まぁ、皆が思ってても私はそんなこと思ってないから安心してよ!

.......自分の評価をあげて、いや下がってるかこれ。


「は?」


私が色々と振り返っている間に、リーヴァはもう目的のことを言い終わったようだ。

そしてペティはキレて、テネブルは仲裁に入ろうとも言葉をうまく紡げてなくて、

クルシエは笑ってる。Dだとしても友達ならなんとかしろよ.......

そしてフルールはあわあわしてる


「えぇ、.......えっ、あ!み、みんなー私のために争わないで.....?」


フルールはなんとか逃げる術を見つけたようだった。こーやって言えばペティとリーヴァの共通の敵として自分を認識してもらえる。そうすれば丸く収まる。そう、思っていたのだろう。


「は?なんだよなに?え?」


ペティはもう恐喝かのはごとくフルールを脅す。


「なに?フルールはいつもそーやって自分ばっか中心だと思ってるよね笑」


リーヴァはどこまでうざい女の最骨頂を走っているのだろうか。

こいつらが何をしたいのか、私にはもう、わからなかった。

なにもわからない。

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