第17話

リーヴァがいつも言うように、私はふと思った。


「私も前から思ってたけどさ、リーヴァってさ」


ここから先を言ってしまえば、どうなるのだろう。

リーヴァの敵が私に移る?

上等よ。


「リーヴァってさ、どうしてそんな面倒な女なの?」


できる限り、震える声を抑えて。

もはやリーヴァの面倒レベルはわざとかってくらい大袈裟だ。


「は?何言ってるのよ、アンテル⁇」


リーヴァはきょとんとしつつも、声は震えていた。

恐怖や罪悪感から生まれる声の震え?

リーヴァの声の震えは私と全く”正反対”だろう。


「えっ、えぇ....?アンテル、⁇」


慌てるフルールと、またいつものように笑うクルシエ。

ペティは飽き性だからか、どっかに行ってしまったようだ。

都合のいいやつめ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る