第二章

第15話

どうも、朝の日差しを受けながら窓際の席に座り、疲れ切っている小鳥遊 美咲です。


あれから夜までずっとライに説教され続け、疲れ切った私は頑張って登校して来ました。

本音を言えば今日もサボってしまいたかった。





「おっはよぅ!美咲!」

「……おはよう、ひめ」


朝から元気いっぱいでニコニコ笑っている姫乃がやって来た。


なんか、いつもよりニコニコでうざいな。



姫乃は私の前にある自分の席に着き、私の方に振り向く。

ニコニコの笑顔で、いつもより上機嫌だ。



なんだ?

姫乃の気持ち悪い程の笑顔に私は疑問を持つが、余り関わりたくないので何も聞かずにいた。




「姫乃」


姫乃が何か喋ろうと口を開けた時、姫乃を呼ぶ男子の声がした。


姫乃と私が声のした方を向くと、教室の入口に1人の男子生徒が居た。




こうくん!」


姫乃は男子生徒を見ると名を呼びながら立ち上がった。

男子生徒は教室に入り、私達に近付いて来る。


先程までうるさかった教室内が静かになり、クラスメイトは皆、驚いたように男を見ていた。



……だれ?




「光くん!おはよぉ!」

「おう」


姫乃が光くんと呼ぶ彼は姫乃の隣に立ち、親しげに話している。




「あっ、美咲、この人は水野みずの 光輝こうきくん!友達だよ!」


空気になりかけていた私に気付いた姫野が彼を紹介する。



いや、めっちゃ睨んでくるやん。


水野 光輝とゆう彼は何もしてない私を睨んできた。


私はとりあえず、睨みつけてくる彼を見る。

お互い無言で見つめ合う。


何故、初対面で睨みつけてくんの?



数秒、お互い無言のままでいると、男の方から視線を逸らし、姫乃の右隣の席に身体を姫乃に向けたまま座った。


「光くん?その席は鈴木すずきくんの席だよ?勝手に座っちゃ駄目でしょ!」


「今日からこのクラスになったんだよ、席も此処にしてもらった」


「そうなんだ!授業一緒に受けられるね!」




ちょい待て!!!!!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る