第10話

なんでこの人、木の上で寝てるの…?????


初めて見たんだが、木の上で寝てる人…

漫画とかで見たことはあるけど現実に居たんだな…




私が混乱していると気配に気付いたのか、星ちゃんの瞼が開く。



「…?」


お互い見つめ合ったまま固まる。




「……なにしてんの…」


私は混乱したまま星ちゃんに尋ねる。



「寝ていた」

「…そっか」


そっか……???????


何故木の上で寝ている?????



私はますます混乱したが、この男はそうゆう男だと自分に納得させる。


こちらの混乱など知らず、星ちゃんは眠いのか半開きの目を擦り、欠伸をしていた。




このまま窓を閉めて何も見なかった事にしようか……



そんな事が出来るはずもなく、今にも寝そうで危ない星ちゃんを部屋の中に入れる。




「星ちゃん、あんな所で寝てて落ちたりでもしたら危ないよ?」

「……今まで落ちた事ない」

「…へー、寝相良んだね…」


どうやら、木の上で寝る事に慣れてらっしゃる星ちゃんは部屋をキョロキョロと見渡してる。



あー…学校にこんな部屋があるなんて珍しいよなー

てか、普通無いだろうな。



とりあえず、星ちゃんをソファーに座らせる。



どうしよう…

何か飲み物とか出した方が良いのだろうか。



「な、何か飲みまちゅか?」


噛んでしまった!!!!!!



思いっきり噛んでしまった私に星ちゃんはいらないと首を振る。


ふむ。

噛んだ事は綺麗にスルーされ、私はとりあえず、聖ちゃんの隣に間を空け座る。




部屋に入れたは良いがどうすば良いのか分からん。

どうにかしてくれ、ライ。


心の中でライを呼ぶが、

ライの巫山戯んじゃないわよって幻聴が聞こえただけだった。

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