第1航海日誌:フリートレス、異世界に着任しました!

第1話 : 異世界来たので釣りでもやります












 西暦2322年 陽元元号:鬼羽きば29年



 太平洋マリアナ海溝付近、




『こちら護衛艦「しぐれ」!マリアナのゲートに異変あり!!マリアナの『裂け目』に異変あり!!

 周辺熱量と電磁波レベル低下!!!


 閉じてるぞ!!!『裂け目』が閉じている!!』




 体感、二年前

 『マリアナ海溝亜空間突入作戦』、フェーズ1




『こちら駆逐艦『コロラド』!!こちらも感知した!!!

 太平洋合同フリートレス艦隊、第1決戦戦隊は直ちに突入せよ!!!


 前衛!!!『第3ソロモン戦隊』、詳しい状況は分かるか!?!』






「こちらァ!!!

 第3ソロモン戦隊旗艦のサウスダコタだァ!!!!

 状況は最悪!!!!というか真面目に決戦戦隊送れねぇぞこの状況ォ!!!!!!」




 あの時、相変わらず声のデカいサウスダコタさんの言葉は事実でした。


 たまたま、私達陽元とステイツの太平洋二国間安全保障条約同盟の混成フリートレス艦隊のメンバーが、


 かつて両軍が太平洋戦争という戦いをした中、最大の海戦の一つ『第3次ソロモン沖海戦』の参加艦艇と同じ名前が集まっていたから生まれたこの部隊は、



 最後の戦いの、1番きつい戦地。

 敵の本拠地である時空の裂け目、その向こうへ虎の子の最新最強のフリートレスを中心にした精鋭を送るための、準備攻撃。


 いわば敵の1番元気な守りに殴り込む名誉を、陽元最強の『第2水雷戦隊』を差し置いて承ったのでした。




「ならば単艦突撃するしかないですよね!!」



 そして私こと駆逐艦装少女デストロイフリートレスの夕立は、不気味な怪物D.E.E.P.の群れに突っ込んで、あの時空の裂け目へ向かっていました。




「夕立ィ!!!!

 つゆ払いは任せろォ!!!!

 全員、夕立を守れェッッ!!!!!」


「うっへぇ〜、ちょっとどぎつよ〜」


「とか言いながら撃沈数記録更新か、ミス鬼神の綾波よ!!

 ヘイ、夕立ィ!!ここは主役譲ってやるからよ!!

 生きて帰ってきたらこのラフィーさんになんか奢れ!!」


「あ!そういうことなら私にも!!アトランタちゃんにもお願い!!」


「真面目にやってよステイツの人たち!夕立ちゃんここは私たちに任せて!!

 必ずこじ開けてね!!!」


「あんがとですよ。

 あ、暁ちゃんは真面目だから、生きて帰っても奢りは無しで!」


「え!?もぉー!!!」



 まったく、この頼もしい仲間達ったら。


 ダコタさん以下、ステイツと陽元の仲間達の砲撃を受けて、ようやく辿り着いた時空の裂け目。



「さぁて、こじ開けますか!!!」


 空間が割れた場所、

 段々閉じていくそこへ、私の手を捩じ込む!!



「うぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!」



 硬い。けど硬いだけ。

 初めて突っ込んだ時空の裂け目は、私の力で、暴力認証ランペイジ・オーソライズでこじ開けられると確信できました。




「ああああああああああああ───ッ!!!!」




 メキメキピシピシパキパキ


 開いてきた!!!空間の亀裂がまた開いてきた!!





『そこにいるのは夕立か!?!

 裂け目を‪……‬広げているのか!?!』



「とっとと主力の用意してくださいよね!!!

 それまでに、この場所をこじ開けてやるんで!!!」



 オラァァアアアアアア開け時空の裂け目ゴラァァァァァァァァァッッ!!!!!


 生意気に今までこんな場所から送り込んできたくせに閉じてんじゃねぇってんですよオラァァアアアアアアッッ!!!



 バスン!!



 瞬間、痛みより先に、左腕が落ちるのが見えました。


 そして、その光景を見ていたはずの左の視界も消える。



「ガハッ‪……‬!!」



 気がつけば、串刺しのハリネズミ。

 命の青い血を吐いた肺が痛み、やがて全身に広がっていました。


 ───遠くで、私を呼ぶ声が聞こえる。

 耳がやられたのか、多分そうとしか分からないのです。


 D.E.E.P.のクソども、やりやがった。


 死ぬな、これは。



「───だったら、どうした!」



 開いてきた時空の裂け目に、まだ動く脚をかける。

 そして、残るの腕と肩で裂け目の上を担いで、力を込める。



「この程度で止まるとでも、思ったってんならお門違い!!!


 私が開けるっつったら、開ける!!!



 私が、ルールだ!!!!」





 ぬァァァァァァァァァァァァッッ!!!!





 今更命が惜しいなんて思うか!!!!

 片腕一本『無いなった』ぐらいで、


 これしきの事でぇッッ!!!!!




「私に、こじ開けられないものは!!


 何一つ、ァァァァァァァァァァァァッッ!!!」





 こじ開けてやりますとも!!!


 たかが、時空の裂け目一個!!!!!





「ああああ開ぁけぇええええええええええええッッ!!」







           ***




「──はっ!?!」



 真っ暗な原っぱのテント見たいな物の中、

 気がつけば、アナコンダみたいな太さで多分5個ぐらい頭のある蛇に絡まれていたのをこじ開けていました。


 力を抜くと、シュルシュル案外優しく、それでもピッタリと私に絡み付いてくるこのヘビ。


 そう、私が着任してしまった異世界では、割とポピュラーなモンスターで、案外おとなしい多頭の毒蛇『ヒュドラ』です。


 そして、名前は『ボビン』。


 このボビンちゃん、今そこで寝ているこの世界の凄腕魔導士の女の子で私の提督となったフォロン提督のペット‪……‬というよりは家畜です。



 さて、長くなりましたけど、今私の上半身にウンコみたいにとぐろ巻いているこのボビンちゃんとかいうヘビ、人は寝ぼけてない限り食べません。食べても吐きます。

 まぁ私に巻き付いたのも食べたいわけではなく‪……‬



「ヘクチュン!」



 と、近くで寝るフォロン提督の妹さんの‪……‬名前なんでしたっけ?まぁ妹さんのお一人のくしゃみが示す通り、


 寒いから、私にとぐろを巻いて暖をとっているんです。


 今は春の季節で、夜は冷え込むらしいですし。



《────おはようございます夕立。

 今は、恐らく午前3時半です》


 と、フォロン提督の持ち物スペースにある提督専用端末アドミライザーから、頼れるサポートAI『大淀』の声が聞こえます。


(ちょうど良い時間でしたね。

 大淀、提督達を起こさないでくれてどうも。ちょっと行ってきます)


 頭の中の音声チャット機能で、私の専用端末フリートライザーを通して大淀と脳内で会話します。


《この世界は、当然基地局や無線中継地点はありません。現時点でアドミライザー、フリートライザーの無線帯域の最大レンジは1km範囲の余裕はありますが、電池消耗も考えるとこまめな通信はできませ》



(大淀。

 私たちは、もう戦争してないんですよ)



 そう。

 なんでこんな魔法と不思議生物なファンタジー世界にいるのか、それはまだわかりません。


 ただ、もういちいち肩肘張って軍隊式な行動する必要も無いでしょう?



《‪……‬私が心配しているのは、

 私の充電切れです。あなたの艤装だけでしか充電は不可能ですので》


(可愛くねー、AI)


《可愛くねーAIのサポートが必要なくなったらいつでも言ってください》


(へいへい、ごめんなさいね)



 さて、手頃な棒と、提督のご家族に借りた糸、

 そして、昨日食べたヒュドラ料理のついでに出た骨性の針。あ、ついでに空になった水瓶も持ってきましょ。



 準備はOK

 行きますよ‪……‬朝飯確保へ!






          ***



 それは、夕立が釣りに行った少し後だった。


 ───ブゥーン‪……‬!


《‪……‬ん?》


 ふと、上を聞こえるはずがない音が聞こえたのを、大淀は気づいた。


 音だけではなく、あるはずのない反応まで。



 ガサガサ、



 そして、反応はすぐ近くだった。



《あなたは‪……‬?》





          ***




 ガサガサと草をかき分けて、ある場所を目指します。


 提督もなかなか苦労する場所に住んでいますね‪……‬



 昨日、まぁバトルあり魔法ありな展開後、フォロン提督のご家族の住む場所へやってきました。


 場所、というのはそこは家ではなく、ああ洪水でも起こったらここは流れるなっていう瓦の一角の布のテントと、地面と変わらない寝床でしたので。


 提督は、家族ともども家のない人々でした。

 まともな服は制服ぐらいで、あとはだいぶボロボロな。


 それでも、なんとか暮らしていたようでした。

 ただしご両親はもうこの世にいないらしく‪……‬というより皆父親不明らしいですが。


 複雑な家族なだけあって、髪の色も目の色も肌の色まで若干違う、でも兄弟姉妹と言われれば面影がある皆さんでした。


 今、ようやく私から皆の寝ている方へ行ったヒュドラのボビンちゃん含めて、皆で逞しく生きざるを得ない生活。


 ───私の懸念は、フリートレスの消費カロリーに提督一家の経済事情が耐えられなさそうだという事でした。


 ヒュドラというと、私の星でも神話に同じ名前の蛇の怪物がいますが、この世界のヒュドラは大変な益獣でした。


 どうもこの国ソロモニアの土地は、毒草と毒の植物だらけであり、それを食べる大半の草食獣は体内にも場合によっては体外にも毒持ちばかり。


 建国の歴史はそんな場所での毒対策だったらしく、その生態系の頂点がヒュドラだったとか。


 毒持ちの動物も殺せる毒を持つこのヘビちゃんは、ただし毒腺以外に強力な毒もなく、

 その多頭のうち、中央の一本の本当の首以外は、切り落とされても気にせず、また生えてくる生命力があるのです。


 そう、この毒蛇は、この国だと伝統的なタンパク源。

 しかも、その毒自体実は火で炙ると無毒化され、なんと旨味成分になるのだとか。


 実際、塩だけよりわざとあの牙からとれた毒を鍋に入れて煮込んだシチューは美味しかったんです。


 美味しかったんです。



 ‪……‬私、アナコンダみたいなぶっとい首を3本分色々やって食べちゃった‪……‬



 いやぁ、考えても見たらごめんねヒュドラのボビンちゃん。

 9つあったうち、一回で4つも食べちゃって。

 暖ぐらいとってもバチ当たらないじゃないですか‪……‬へへ





 さて、私も大飯食らいの自覚はあります。


 3倍食べたきゃ、3倍働け!

 できないなら自分の食い扶持は確保しろ!




「というわけで、ふふふ‪……‬

 どういうわけか、こんな貧乏でも提督達は『釣り』をするって発想がないようでして」



 提督達の寝床か歩いて少しの川は、なかなか広くて良い水深でした。

 ちょっと濁りがあるんです


 暗いので、まぁ何がいるかは分からないですけど。


 でも、昨日はライトを使って調べましたが、なかなか魚は多かったです。


 バラムツる (※良い子は調べちゃいけません)から食わないのか、ガンギマリポーギー (※サレマ・ポーギーっていう危ないおクスリな効果ある魚)ですらマシなフグだらけ (説明いる?釣り人としてもカスな高級魚)だったらそれはそれで怖いですけど‪……‬



「お、かかってますね?」


 まぁ、食べてみましょうか。

 昨日のうちに、釣り針と糸を適当な近くの木に結んで、お手製の罠にしておきました。


 糸の先には、ヒュドラの毒はないけど捨てちゃう内臓。

 臭い匂いで寄ってきた大物がいるはず。



 お手製の釣竿はまず置いておいて、何がいるかを確かめるべく糸を弾きます。



「おぉ‪……‬重い‪……‬!!!」


 なんと、なかなかの引き!!

 釣り針が引っかかった先にいるのは、相当でかい!!


「よ!」


 糸が専用じゃない分頑丈なので、魚の体力消耗を待たずに一気に引きました。


 切れることなく魚は川を飛び出して宙を舞います。


「キャッチ!

 さてさて‪……‬え!?!」


 見事キャッチした私は、片手でエラを持ってもう片方でフリートライザーの懐中電灯機能を使って見てみました。



 びっくりした魚がいました。

 なんせ、知り合いです。つまり元の世界にいた魚。


 猫みたいに長い髭、不細工なでっかいお口の顔。



「ナマズだ!!」



 ナマズです。

 しかもこのサイズ、60cmはある!

 もしやアメリカナマズ!?


 ファンタジーな異世界でアメリカナマズとはどういう事で?

 いやもしやコイツも、私のいた世界から来た異世界転移の大先輩ですか??


「ナマズだなんて‪……‬最高な結果じゃないですか!」



 ナマズ、この不細工な面からは想像できないぐらい美味しいんですよ。

 しかもアメリカナマズなら、この大きさから私達フリートレスのお腹も満足!



「‪……‬じゃあもうちょっと釣りますかね?」



 そんなわけで、この世界で作ったこの簡単な釣竿で、餌も同じく狙うはナマズ!






「‪……‬‪……‬釣りすぎちゃった」



 いやだって‪……‬70cm台が次々来ちゃったんですもん。

 10匹で抑えた私偉い!漁協になれる!!

 すぐにシメて血抜きまで完璧!!


 でもついでに川の水いっぱい組んできたのもあって重いです。



「お!明かりが見えるってことは火事かもう起きているかですかね?」



 火事は流石に勘弁を〜、と思いながら近づくと‪……‬



「おーい、夕立〜!」


「あれ、提督の2番目の弟さん?」


「マルコだよ、マルコ!!名前覚えてくれよ!」


 あー、はいはいマルコさんね。

 確か、街で騎士をやってる提督より背が高い16歳の。うんうん、我ながら覚えてるもんですね、忘れちゃってたけど。



「で、マルコさん、どうしたので慌てて?」


「いやよぉ、多分あのおねーさん、お前の仲間だろ?」



 え?


 まず状況確認ですね。どういうこっちゃと視線を向けると‪……‬



「お待ちしておりましたよ、陽元の駆逐艦装少女デストロイフリートレスの夕立様。

 まさしく陽元の慣用句である『朝飯前』な釣果ちょうかのご様子で」



 メイドさんがいました。

 胸元の北半球が肌色の。


 カチューシャの乗ってる髪型はボブっぽく見えますけど後ろで三つ編み。

 綺麗な西洋人な顔にはメガネ。表情はまるでお人形さんの様な薄い感情しか見せない感じ。


 で、フリートレスらしいおっきな丸二つ、胸の辺りは北半球が肌色です。



 ‪……‬一回、私の理由あるお腹むき出しで北半球も見えちゃう格好を見て、言わざるを得ませんね。




「間違いなく仲間ではありますね、マルコさん」


「俺こんな美人が、娼婦だった母ちゃんみたいな格好で出てきてびっくりだぜ!口説いちまったし」


「そしてお断りさせていただきました」


「ダメですね、マルコ少年?

 口説く前に仲良くなるステップがないと、永遠にモテないですよ?」


「ぐぇ‪……‬結構ダメージキツいぜ‪……‬!」



 さて、問題は一つ。



「ところで、メイドさんという事は『ヴィクトリア』のフリートレスですか?」



 そう、こちらの明らかにフリートレスっぽいメイドさん、面識はないという事です。



「これは失礼いたしました、夕立様。


 わたくし、ヴィクトリアはロイヤルネイビー所属、

 空母艦装少女エアクラフトキャリアフリートレスが一隻。


 名を『アークロイヤル』と申します」



「アークロイヤル!?」



 驚いた。

 ヴィクトリアのアークロイヤルといえば、史実のその名の空母と同じく、なかなかの武功艦!



 そして確か‪……‬!



「ヴィクトリアのロイヤルネイビーといえば、一部のフリートレスがメイドのコスプレ‪……‬いや、格好はともかく本物以上に本物らしい優秀なメイドって聞いていますけど、


 あなた、確かその中でも最も優秀で『メイド長』を務めていたあのアークロイヤルさん、本人!?」




「太平洋側の『陽元のマスターキー』と呼ばれる夕立様にまで聞き及んでいただいて光栄です」



 スカートの裾を持ち上げて丁寧に一礼。

 この動きに澱みがない。だからなのか、もっとこう何か滲み出る強者つわものの気配的なのに気圧される私です。


「‪……‬なんか、この人‪……‬強くね?

 俺、騎士団の教官の爺さん相手にしてるのと同じプレッシャーだわ‪……‬!!」


「私とは戦場が違うだけで、このアークロイヤルさんは前の場所ではすごい武名の方でしたよマルコさん。



「‪……‬積もる話はこざいますでしょうが、それよりも」


 ふと、アークロイヤルさんはその手である一点。


 すでに焚き木と石でできた簡易の炉でお湯が沸いている状態。



「わたくしもメイドとしての腕は胸を張れますが、それでもヴィクトリア艦としての運命には逃れられません。

 夕立様、全ては大淀より聞いております。


 どうか‪……‬わたくしも苦手な料理をお願いしてもよろしいでしょうか?」




 ‪……‬!




「あ、そっかヴィクトリアはメシマズの国でした!!」



 繋がった!!

 そのために私を待っていたのですか!!



「ぐうの音も出ません。かく言うわたくしめも、料理のみは「ヴィクトリア艦の中ではマシ」程度にございます。


 陽元は、どのフリートレスも一流のコックと言われるほどの腕と聞いておりますが故に、」



「まぁ良いでしょう、腹が減っては戦はできぬってヤツです。

 私もお腹すいてますし‪……‬そういえばマルコさんなんでこんな時間に?起きてきたのはお腹が空いて?それともトイレ?」



「それプラス、俺はこの時間から日の出まで素振りと鍛錬してんだよ」




「じゃ、日の出まで、サクッと作っちゃいますか!」



 とりあえず、飯作ってから食べながらなんでアークロイヤルさんがいるかを尋ねましょ。


 まぁ、見当はついてるんですけど




          ***

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