第5話 10月8日
雨が続く。10月になり、涼しくなってきたと思えば、しばらくは残暑のような暑さがまた続き、暑さと寒さがごちゃ混ぜになり、私が子供のころ感じていた四季の感覚が、今はもうない。もの悲しく思えてしまう。
今日は、白虎隊が飯盛山で自決した日である。このことについては2日前にも話したのだが、改めてそこから2日経ってしまったことは、時の流れが早く無常なものと実感する。
この2日の間に、白虎隊は猪苗代から敗走し、そして、傷ついた身体で飯盛山に佇んだのだ。少年たちに城下を守る力はもはや無く、武士としての一分を立てるため、切腹したのだ。
同じ福島には二本松少年隊も当時存在した。彼らは、白虎隊よりもさらに3ヶ月前にその若き命を戦で失っている。彼らは少年ながら、また同じように武士として二本松の藩を守るため散って行った。
奥羽越の悲劇の数々は今も語り継がれている。今日は、そんな賊軍とみなされつつも、命をかけ名誉と誇り、そしてそこに生きる人々や家族のために戦った勇士達のために、目を瞑り、祈りたいと思う。
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