第8話

ブーブーブー


「んうぅぅ」


こんな時間になんだろうと

携帯を探す


ん?


「なんで、私裸なの?」


段々と記憶が蘇ってきた。


一線、超えちゃったじゃないかー!!!!!

信じられない!私はなんてことを!


でも、二日酔いの頭では

何も考えられない。


「頭いたあい、、、」


とりあえずクローゼットをあけて

部屋着を着る。


リビングにいくと

置き手紙があった。


ゆず茶ありがとう。

二日酔いならこれ飲んでください。

吉田。


と、書いてあった。


たくさんの飲み物と薬。

軽く食べれそうなごはんまで。


今日が土曜日でよかった。

今は部長と顔を合わせる勇気はない。


美咲ちゃんに言うおうか悩んだが

なんとなくやめた。


「あの紳士男めえ〜」


頭を抱える。


昼過ぎくらいには

二日酔いはよくなっていて

スーツをクリーニングに出して

近くのカフェで月曜のプレゼンを

黙々と書いていた。


「うん!中々いいかも!」


「却下!」


月曜日、私の先輩の高杉さんが

プレゼンを読んで言った。


「こんな、生ぬるい企画があるか!」


「そ、そんなあ、、、」


と、落胆していると

後ろから


「あっち!」


「コーヒー飲める?」


やってきた。あの吉田貴也!


「の、飲めます。ありがとうですます、、、」


「吉田ー!お前自分の部下くらいちゃんと

管理しろよー!」

高杉さんがぶーぶーと言い放った。


「ちゃんとしてるよ?僕の大事な部下だからね」


部下と上司の関係なのは

最初からわかっていた。

そんなこと誰に言われなくても

十分な程に。


「にがい、、、」


ズキンと気持ちが痛かった。

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