第7話
急に酔いが回ってきた。
その場にすくんだ。
「う、きもちわるい、」
背中をさすられる。
大きい手のひらでとても暖かい。
「ほら、水のんで」
「のめなあい、、、」
部長が水を口に含む。
「こっち向いて」
くいっと顎をあげられ
ぼやけた視界の中で部長の
顔がちかいことに気づく。
「んっ、、、」
雨に濡れたのに、あのいい匂いがする。
「ぷはっ、ぶちょ、」
「黙って」
また口付けをされる。
頬にあてられている
部長の手を掴んでいないと
また倒れそうで
ぎゅっと握った。
くちゅ
「貴也さん、好きです」
深い口付けを交わしたあと
本音がでた。
ちゅ。
おでこにキスをされた。
「よいしょっと」
「ぶ、部長?!」
「寝室はこっち?」と
私を軽々しくと抱っこしながら
ドアを開ける。
「待ってください!私濡れててっ」
気づいたら私は裸だった。
いとも、まあ簡単にと思いながら。
「貴也、さん」
「それ、反則」
そこから、覚えていることは
部長の筋肉質な身体と
甘い口付け。
「あっ」
「こっちも、やば、い」
「貴也さん、お願い」
なにを願っていたのかわからないが
おもわず口に出た。
……「遥香?」
一瞬気を飛ばしていた。
「ぶちょー、、、ねむたいですう」
「ふふふ、おいで」
その日は何も夢を見なかった。
ただ覚えているのは
あの匂いだけ。
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