愛の棲家



御形の子を身籠り、雛月は男子を産んだ。“片桐”の流派を継承する跡取りは、薺と名付けられた。


乳房が張り痛み、マッサージすると溢れた。魅惑的な香りに御形は吸い付いた。雛月は御形の頭を抱え、舌使いに翻弄された。


御形は母乳を味わった。


母になったが、御形の前ではただの女に。


淫らに乱れる。



「声、抑えないで聞かせて。」


雛月は自分の手で口を塞ぎ、御形から与えられる刺激に身を捩り悶えた。


隣の部屋では薺が眠っていた。薺は手の掛からない子で、夜泣きは滅多にしなかった。


「汚い、ですから。」


「綺麗だよ。」


御形は秘部に顔を埋めたまま話すので、熱い吐息が掠める。綺麗な訳あるかと雛月は、足袋を履く足でシーツを蹴った。


舐め取っても、愛液が溢れて来た。

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