第33話 新しい出会いと再会

大学生活が始まった千草は、新しい環境に少しずつ慣れながら、詩を書くことを続けていた。授業や新しい友人との交流に忙しい日々の中でも、詩を書くことで自分自身を見つめ直し、心を落ち着ける時間を大切にしていた。


ある日の午後、大学の図書館で詩を書いていた千草は、ふと自分のノートを見つめながら、ポエムの会の仲間たちを思い出していた。あの時、一緒に詩を書き、語り合った日々が懐かしく感じられた。そして、彼女はあることを思い立った。


「みんな、どうしてるかな…久しぶりに集まれたらいいな」


千草は携帯を取り出し、ポエムの会のグループチャットにメッセージを送った。


「みんな元気?久しぶりに集まらない?」


すぐに麗美から返信が来た。


「それいいね!私もみんなに会いたいと思ってたんだ」


続いて、健太や佐奈、北村からも賛同のメッセージが届き、久しぶりに集まることが決まった。


週末、千草は待ち合わせの場所で、久しぶりに見る仲間たちの顔を見て、思わず笑顔になった。


「みんな、本当に久しぶりだね!」

千草は少し興奮した様子で言った。


「うん、大学の授業が始まって忙しかったけど、こうしてまた集まれるなんて嬉しいよ」

健太が笑顔で答えた。


「それに、またみんなで詩について話せるなんて、楽しみだなあ」

麗美が微笑みながら付け加えた。


「私も。詩を書く時間が少なくなってたけど、今日はまたみんなと一緒に詩を書きたいな」

佐奈が少し照れくさそうに言った。


こうして、ポエムの会の再会が始まった。大学生活や新しい経験について話しながら、彼らは自然と詩についても話が弾んでいった。


「最近、大学で新しい友達ができたんだけど、その子も詩を書くのが好きなんだって。今度一緒に詩を書いてみようかと思ってるんだ」

千草は楽しそうに話した。


「詩を通じて、新しい出会いがあったんだね。それってすごく素敵なことだよ」

北村が感心した様子で言った。


「そうだね。詩を書くことで、自分と向き合うだけじゃなくて、誰かと繋がれるって、改めて感じたんだ」


千草がそう話すと、他のメンバーも頷いた。詩を書くことが、彼らにとって新しい出会いや再会を導いていることを実感していた。


その日の夕方、彼らは近くのカフェに集まり、再び詩を書く時間を過ごすことにした。それぞれが新しい環境で感じたことや、日々の思いを詩にしていった。


千草は大学生活の中で感じた期待や不安、新しい友人との出会いについて詩を綴っていた。彼女の詩には、未来に向けた希望と新しいスタートへの決意が込められていた。


「新しい風」


新しい風が吹くたびに

私の心は揺れる


期待と不安が入り混じる中で

私は小さな一歩を踏み出す


新しい出会いが、私を包み込み

少しずつ未来が見えてくる


風はいつも私を導いてくれる

その先に何が待っているのかは

まだわからないけれど


私はこの風に乗って

新しい旅を続けていく


千草が詩を読み上げると、他のメンバーも静かに耳を傾けていた。


「すごくいい詩だね。新しい環境に対する不安と希望が、言葉にしっかり表れてる」

麗美が感心しながら言った。


「うん、千草ちゃんの詩にはいつも温かさがあって、読んでると安心感があるよ」

佐奈も優しく微笑んだ。


「ありがとう。新しい場所で少し戸惑うこともあるけど、詩を書いていると心が落ち着くんだ」

千草は照れくさそうに答えた。


その後、健太や北村、麗美、佐奈もそれぞれ自分の詩を発表し合った。大学生活や新しい経験が、それぞれの詩に深みを与えていた。詩を書くことで、彼らは自分自身と向き合い、またお互いの心に触れることができた。


詩を書き終えた後、千草はふと考えた。


「詩って、いつも私たちを繋げてくれるんだね。新しい環境に行っても、こうしてみんなと繋がっていられるのが本当に嬉しいよ」


「本当だね。詩を書くことで、どこにいてもまた集まれる気がする」

健太が優しく答えた。


「それに、新しい人たちとも詩を通じて繋がっていけるんだよね。千草ちゃんの言う通り、詩にはすごい力があるんだと思う」

北村も微笑んで言った。


「これからも、詩を書いてお互いに繋がっていこうよ。私たちの詩が、もっと多くの人に届くといいね」

麗美が希望に満ちた声で言うと、みんなが頷いた。


その日の帰り道、千草は心が軽くなったように感じていた。新しい環境での生活には不安もあったが、詩を書くことで自分を見つめ直し、また大切な仲間たちと繋がることができたからだ。


「これからも、詩を書き続けよう。新しい出会いが待っているし、また仲間たちと再会するために」


千草はそう決意し、未来に向かって一歩を踏み出した。詩が彼女を導き、新しい旅が続いていくことを信じていた。

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