第11話 とんでもなく強い魔法?

「スヤァ…」


あおいが横でぐっすり眠っている。


「はぁ…」


結局寝れずに現在時刻10時を回った。


カーテンとまどを開けると、徹夜後にはつらい日差しとさわやかな風が流れ込む。


「ん…おはよう…」


どうやら起こしてしまったようだ。


「あぁおはよう…」


ちょうど同じくして、幸介こうすけ


「よっ!お二人さん。昨日はよく寝れたか〜?」


あおり気味に言いながらこの部屋に入ってくる。


「幸ちゃん…おはよう…」


葵はまだ寝ぼけてるのか赤面すら見せず、淡々たんたん挨拶あいさつする。


「幸介、昨日はよくも!」


「まあまあいいじゃないか〜仲も育めたんだし…それより…」


と続けて


「今日は昨日の洞窟どうくつに行ってポータル探さないと…」


そうだった。あやうく忘れるところだった。


「そうと決まれば、朝食食べて出発するか〜」


「おーい葵さ〜ん、朝やで〜」


二度寝を決め込もうとする葵を止めて、昨日店で買っておいたくりーむパンを食べる。


どうやらこちらの世界ではくりーむパンの中身はカスタードクリームではなく、ホイップクリームらしい。甘党の葵は寝起きにも関わらず、すぐに完食。幸介も同じく甘党で僕よりも早く食べ終わる。


「それにしても朝から生クリームはきつくないか…?よく食べれるなぁ…」


とブラックコーヒーを片手に、くりーむパンを食べる。


更に欲しそうな目をしている二人に四分の一ずつ分け、無事完食した。


宿屋をチャックアウトして、必要な装備を少しヒューベルクさんの店で購入することにした。


「ヒューベルクさんおはよ〜」


葵が真っ先に挨拶をし、奥の本棚へ消えていく。


「あぁ…君たちかいらっしゃい。」


「「昨日はありがとうございました!」」


「そんな気にせんでもええのに…ところで今日は何を買いに?」


「とりあえず治癒ちゆポーションと魔導書かなぁ〜」


「今からどっかに冒険行く感じか?」


「そう!今からポータルを…」


と全部言おうとした幸介を止める。そして小声で


「あんまり言わないほうがいいんじゃないか…?」


「それもそうか…混乱をきたすかも知れないもんな…」




「今からあの洞窟のボスを倒しに行くんだ」


と言い直した。


するとヒューベルクさんは、何か小声でつぶやいたような気がするが聞こえなかった。


そのことを特段気にすることもなく、いつもの治癒ポーションと新しい魔導書を購入

した。


「はいまいどあり〜。おまけつけとくよ」


なんか商店街にでもいそうなおっちゃんだなぁと思ってしまった。


「気ぃつけてや〜?」


ヒューベルクさんの店を立ち去り、昨日と同じ道を辿る。


「ここか…」


幸介が指を指す。


「”みや”いける?」


葵は僕を揺すっている


「あぁ…問題ない、早く行って現世へ帰ろ…う」


「よっしゃぁ!気合出してくぞ!」


道の途中までは昨日敵をある程度倒しておいたので、あまりいなかったが、ポータル

のあったボス部屋を過ぎて、深層に向かうに連れて、敵の数が増えていく。


「弱い敵でも数が多いときついなぁ…」


そう呟くと…


「じゃあ…ちょっとふたりとも後ろに下がって」


と葵が言って魔法を唱える!


「ブラストアロー!」


――ブラストアローとはその名前の通り、爆発する矢を意味しており、直線的かつ広範囲に大ダメージを与えられる中級魔法である。ちなみにミニ四駆よんくとは特に何も関係がない。


すると大きな緑色の矢が出現し、その矢がけむりとともに敵をなぎ倒していく。


「「おぉ…」」


圧巻あっかんの威力に呆気あっけにとられた。


「どぉ?さっき魔導書見て覚えたんよ〜」


天才かな…?そう思った。


「威力やばいって…」


幸介が呆然ぼうぜんとした表情で呟く。


「どやぁ〜」




葵の尽力じんりょくでボス部屋までなんなく辿たどり着くことが出来た。


「深層って聞いてたけど思ったより手強くなかったな〜」


幸介にツッコむ。


「おいっ!僕らなんもやってないぞ…?」


「えっ!?…葵パイセン…流石さすがっす…」


敬服けいふくと尊敬の眼差まなざしを葵に向ける。


「とりあえずこの鋼鉄こうてつのゲート開けよ〜」


と僕らをほとんどガン無視で、ボスのゲートを開けるのだった。


<あとがき>


小説をいつもありがとうございます。

作者こときりむぎです。

誰かさんに感化(?)されて始めてみました。

完全に初心者なので(文章書くのは読書感想文以来…)

読みにくい箇所かしょ等々あっても大目に見て頂けると幸いです。


週2~5投稿予定です。(ほぼその日の気分次第…)

次回作もお楽しみに!!


☆☆☆

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