第03話 通学路

学校からの帰り道。さっきのこともあって、葵とは若干気まずいというか、気恥ずかしいという感じの空気が流れていた。でも、幸介はあまりにもいつも通りな様子で話しかけてくる。


「帰ったら何するかな〜…宮﨑はたぶん寝るだろうから、葵は?」


「う〜ん…」


葵が少し立ち止まって、腕を組んで考え込んでいる。


そういえば葵が放課後なにをしているとかあんまり知らないな…


「”みや”が寝るっぽいしなぁ…」


「ちなみに今日も起きてるって言っていたらどうなるんだ?」


「えっ?また”みや”の家に遊びに行くけど…?」


まさかの即答かよ…


「あの…申し訳ないんだけどさ…一つだけ聞いていいか?」


「どしたん?」


「お前らホンマに付き合ってないんかっ!?」


「「それはない!」」


「うーん…ほんとかなぁ…」


熟考じゅっこうし始めた幸介こうすけ


絶対に考える必要はないと思うのだが……


まあ幸介のおかげで気まずさとかはなくなった気がする。


しばらく沈黙ちんもくが流れた後、葵が


「まあ…ゲーム…かな…」


と幸介の問いかけに対する答えを出していた。


「ゲームか!どんなやつ?」


さっきまで考えてたやつがゲームという言葉に反応したらしい…根っからのゲーマー

だなこいつ…


いて言うならアクションRPG系…かな?」


あおいってそういう系のゲームするんだな」


真っ先に出た感想がそれだった。葵がまずゲームをしていることも初耳だったし、


てっきりこうなんか…

パーティーゲームとかそういう系のジャンルをすると思っていた。


「おっ!アクションRPGか!名前教えて〜?」


あれっ…?そういや幸介ってコミュ障…だったよな?


それがもうこんなに馴染なじんで…


コミュ力王・葵様恐るべし


「いやぁ…名前はちょっとね…うん…」


なにかあるのだろうか…?まあいいか。


などと話していると、ここで幸介の家に着いた。


「んじゃまた明日な〜」


「おう!お疲れ〜」


「また明日ね〜」



「ふぁ〜」


「やっぱ眠そうだね〜。徹夜てつや慣れしてないのにするもんじゃないと思うよ…?」


「いやぁ…あれは仕方がなかったんだよ〜…」


すごく眠い。このままだと玄関げんかんで寝れるぞ(?)


「まあ…普通は最終日までに課題を終わらせるんだけどね…」


なんかその言葉がものすごくさったような気がする。


「…まあ…そうだよ…なぁ…」


やばいな…家につく前に眠気の限界が…


「課題を早めに終わらせてるとあとあと遊べるし気が楽だよ〜!しかも…」


「…」


「あれ?もしかして歩きながら寝ていらっしゃるぅ!?」


「…スヤスヤ」


「起きろバカー!」


葵に肩をポンポンと叩かれ目が覚めて


「ハッ…今まで何を…?」


「おはよっ!…今昼の1時くらいだけど」


そうだ。今帰っている途中だった。


「危ない、危ない。あやうく歩きながら寝るとこだった。」


「いやバッチリしてたよっ!2分くらい。よくできるね」


なんかめられたらしい


「ありがとう」


「褒めてないよ!」


そんなこんなで隼人はやとの家にたどり着いた。


「じゃあまた明日ね〜今日はすぐ寝るんだよ〜?」


うーん…お母さんかな?と思ってしまった。


「んじゃ…また明日な」


そう挨拶あいさつをして葵を見送った。


眠気ねむけはとうに限界を超えていたので、家のとびらを開けた。


リビングに移動する気力もなく、玄関に倒れ込んでしまった。


「今日、始業式だけなのになぜかすごく疲れたな…」


ひとり言をつぶやいて、眠りに落ちた。


<あとがき>


小説をいつもありがとうございます。

作者こときりむぎです。

誰かさんに感化(?)されて始めてみました。

完全に初心者なので(文章書くのは読書感想文以来…)

読みにくい箇所かしょ等々あっても大目に見て頂けると幸いです。


週2~5投稿予定です。(ほぼその日の気分次第…)

次回作もお楽しみに!!


☆☆☆


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