第25話

「この音も、君自身も…全て、僕一人だけの物……!」


「…っ…めろっ…

 君なんて、知らない…戯事は、止せっ…!」


「……仕方無いなあ…少し、昔の話をしようかな?


 毎日毎日、何時いつとは無く…

 一人の傷付いた少年が、電車が走る鉄橋の下…

 川のほとりに立って、ヴィオラを弾いておりました……」


「!?」


「ふふふっ…知ってたよ?


 背筋を伸ばしてヴィオラを構えた、凜とした君の佇いは…

 紡がれて行く音と共に輝いて…


 とても、美しかった……」


「……!」


「分かった…?

 君のファン1号は…この僕だって事*」


「……」


「ふ…続きは、又……

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